‘スポーツ’ の名がつくとおり乗り心地は硬めだがクラッシュする気配はない。モーターウェイでも実に落ち着いているし、市街地で思わぬバンプを踏んでもコックピットにビリビリと衝撃が伝わることはない。

高速域でもボディはコントロールしやすい。ロールやダイブは看取されるのだが、ちっともバタつかない。トラクション・コントロールが不必要に介入することもまったくない。

インテリアはRC Fでお馴染み。質感、居心地は確保されているが、ボタンが実に多すぎる。カーボン風のパーツはこだわりすぎるゆえのチープ感が否定できず、オプションのタッチ式マルチメディアは煩雑で非直感的だ。

硬めのレザー・シートは体によく馴染み、サポート性にも不安はないが、足元や頭上ははっきりと窮屈。ぶ厚いB／Cピラーのおかげで後方視界もいいとはいえない。

分割可倒式の後部座席はこの手のクルマにとってありがたい。荷物のサイズにあわせて柔軟に対応でき、深さもある。容量は374ℓ。ただ、開口部のリップが高い。