ル・マンを制した伝説的な名車GT40、活躍を封じられた幻のRS200も デザインが秀逸なフォード車 40選(中編)

公開 : 2026.10.31 11:25

走りだけでなく外観でも多くのファンを魅了してきたフォード。今回は、自動車普及に貢献した20世紀初頭のモデルTから現代のトレンドを掴んだ大型SUVまで、特にデザインが優れているフォード車を40台紹介します。

フォードGT40(1964年)

フェラーリ買収の試みがエンツォ・フェラーリ氏によって阻まれたことへの恨みから生まれたGT40は、その後ル・マン24時間レースで4度の優勝を果たした。その独特な外観は、レースでの高速走行と耐久性を両立するために生まれたものであり、フォードのロイ・ラン氏と、ローラのエリック・ブロードリー氏が協力してこれを実現した。

GT40という名称は、わずか40インチ(約1016mm)の車高に由来する。そのような低い車体でありながら、ミドシップにV8エンジンを搭載しているのだ。GT40は当初、1964年と1965年のル・マン24時間レースでフェラーリに敗北を喫したため、フォードが費やした時間と資金は無駄だったかのように見えた。しかし、フォードは諦めずに挑戦を続け、1966年から1969年にかけて4年連続でル・マンを制した。

フォードGT40(1964年)
フォードGT40(1964年)

フォード・マスタング(1964年)

初代フォード・マスタングには多くの印象的な側面があるが、とりわけ注目すべきは、これほど素晴らしいデザインがコンセプトから量産車へとわずか18か月で完成した点だ。このスピード感こそが、初代マスタングの洗練された外観を実現し、発売からわずか3か月で10万台の販売を達成する一因となったのかもしれない。

発売から18か月後には、販売台数100万台を達成した。これは、フォードのゼネラルマネージャー、リー・アイアコッカ氏のアイデアの正しさを十二分に裏付けるものであり、今日まで続くマスタング王朝の土台となった。

フォード・マスタング(1964年)
フォード・マスタング(1964年)

フォード・ブロンコ(1965年)

マスタングが米国のスポーツカー界で成し遂げたような偉業を、ブロンコはユーティリティ・ビークルの分野で成し遂げた。このシンプルで、ほぼ箱のような形状には、魅力的なディテールが程よく詰まっている。通勤用としてだけでなく、週末には大自然へと繰り出したいと願うドライバーの心を見事に捉えた。

ステーションワゴンの実用性、四輪駆動によるオフロード性能、そして独自のルックスを融合させたブロンコは、「スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)」と呼ばれる最初期の1台だ。マッキンリー・トンプソン氏によるスタイリングは、ジープやハーベスター・インターナショナルのオーナーを対象に行った市場調査の結果をダイレクトに反映したものだ。そして、オープントップの「ロードスター」、ピックアップトラックの「スポーツ・ユーティリティ」、そしてステーションワゴンの「ワゴン」という3つのボディスタイルが生まれた。

フォード・ブロンコ(1965年)
フォード・ブロンコ(1965年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の英国の自動車雑誌『AUTOCAR』(1895年創刊)。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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