機能美を追求したシエラRSコスワースから復活のGT、大反響の現代版ブロンコまで デザインが秀逸なフォード車 40選(後編)

公開 : 2026.10.31 11:45

走りだけでなく外観でも多くのファンを魅了してきたフォード。今回は、自動車普及に貢献した20世紀初頭のモデルTから現代のトレンドを掴んだ大型SUVまで、特にデザインが優れているフォード車を40台紹介します。

フォード・シエラRSコスワース(1985年)

シエラRSコスワースのリアウィングほど、一目でそれと識別できるスタイリング要素も珍しい。このウィングはデザイナーやマーケティング担当者の気まぐれではなく、機能面での必要性から採用されたものだ。モータースポーツにおいて高速走行時のダウンフォースを高める役割を果たし、限定生産のRS500ではさらに大型のウィングが採用され、ツーリングカーレースにおける支配力を維持した。

しかし、RSコスワースの外観の魅力はウィングだけにとどまらない。フロントバンパーは全面的に新設計され、空気をスムーズに導くとともに、フロントブレーキの冷却にも寄与している。フェンダーエクステンションで車輪を覆い、通気口はターボチャージャー付き2.0Lエンジンから発生するエンジンルーム内の熱を冷やす役割を果たしている。これらはすべて「機能に従う形態」である。

フォード・シエラRSコスワース(1985年)
フォード・シエラRSコスワース(1985年)

フォード・エスコートRSコスワース(1992年)

エスコートRSコスワースは、英国では「サファイア」と呼ばれ親しまれた4ドアのシエラRSコスワースの四輪駆動プラットフォームに、エスコートのボディを載せたようなモデルだ。そのため、コンパクトでありながら、大型のリアウィング、ボンネットのダクト、アグレッシブなフロントバンパーなど、先代モデルからのデザイン要素をいくつも引き継いでいる。

独自の新要素としては、ワイドトレッドに対応するフェンダーと、リアバンパーから突き出るエグゾーストパイプなどが挙げられる。これらすべてが相まって、名高い兄弟車に引けを取らない高性能フォードとなり、その結果、4年間で7000台を販売することに成功した。

フォード・エスコートRSコスワース(1992年)
フォード・エスコートRSコスワース(1992年)

フォード・プローブ(1992年)

1988年に登場した初代フォード・プローブは、米国市場でホンダ・プレリュードに対抗しようとしたものの、やや地味な印象に終わった。これを踏まえ、1992年に登場した2代目モデルは、はるかに洗練されたスタイリングと、マツダMX-6と共通のシャシーを採用した。欧州ではカプリの精神的後継車として1993年に販売が開始されたが、ライバルであるオペル/ヴォグゾール・カリブラの方が消費者の関心を集めた。

この第2世代プローブのスタイリングを手掛けたのは、フォード初の小型車担当女性デザイン責任者であるミミ・ヴァンダーモーレン氏だ。彼女は流麗なラインを完成させたものの、それだけでは、日産200SX、トヨタ・セリカ、フォルクスワーゲン・コラードといったライバルに太刀打ちするには不十分だった。

フォード・プローブ(1992年)
フォード・プローブ(1992年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の英国の自動車雑誌『AUTOCAR』(1895年創刊)。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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