アストン マーティン・ラゴンダ・タラフ

公開 : 2016.02.04 23:50  更新 : 2017.05.29 18:20

油圧アシストを受けるステアリングはクイックで、手に伝わる感覚にもドロドロとした淀みのようなものはない。フィードバックも適切だ。

先述のディメンションにもかかわらず、運転してみると思いのほか小さく感じる。後席に座っていても、スポーツ・モードにしないかぎり至極快適である。

ロード・ノイズ、ウインド・ノイズがライバルより大きめであることは否定しない。そのうえ魔法の絨毯のような期待すべきではない。

ただしたっぷりと余裕のあるホイールベースゆえの、前後に伸びやかな感覚は、後席でもドライバーズ・シートでもよくわかる。

根底にはスポーツカーのスピリットが流れているのだが、リムジンとしての味わいも十分にある。

■「買い」か?

理性で判断しようとするとラゴンダ・タラフの立場はたちまち揺るぐものの、感情論で考えるならば存在意義のあるクルマだ。

ロールス・ロイス・ファントムベントレー・ミュルザンヌが量産車にさえ見えてくる。豊かで特権的なものを好む層には自動的に受けるだろう。

エグゼクティブ・サルーンの極地がどこにあるのか。未来を見たような気分になった。

アストン マーティン・ラゴンダ・タラフ

価格 £685,000(1億1,786万円)
最高速度 314km/h
0-100km/h加速 4.4秒
燃費 7.4km/ℓ
CO2排出量 300g/km
乾燥重量 1995kg
エンジン V型12気筒5935cc
最高出力 548ps/6650rpm
最大トルク 64.3kg-m/5500rpm
ギアボックス 8速オートマティック


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