メルセデス・ベンツE220d

公開 : 2016.03.09 23:50  更新 : 2017.05.13 12:50

ただしエキサイティングであるかどうかは別の話だ。レスポンスは鋭く、グリップ・レベルも高いし、アンダーも見事に抑えこまれているのだが、ほんのわずかなアジャストをシャシーが好まない傾向にある。

ステアリングの重みは適切で、こちらの反応もダイレクトなのだが、ハンドルの向こうには ‘それっぽく感じさせよう’ という機械側の意図が見え透く。

E220dの車格を考えると、他とは比べものにならないほど正確な機械であるうえ、身のこなしも軽やかだし、基本的にはドライバーの意図に忠実なのは間違いないのだが、よくいえばメルセデスらしいソフトな味つけなのである。少なくともダイナミックな印象はない。

この世代からはEクラスでも ‘ドライブ・パイロット’ が選べるようになった。名前が示すとおり勝手にドライブしてくれるシステムである。

ステアリング制御機能つきの可変クルーズ・コントロールであり、道幅の大きい道路であれば210km/hまで自動でレーンを選び、巡航してくれる。

他メーカーではテスラのシステムと似ており、センサーが周囲の状況を把握する。この機能をアクティブにするには30秒毎に何らかのインプットを必要とする。何もしない場合、クルマはハザードを焚き自動停止する。

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