7代目はEV専用 メルセデス・ベンツ新型『Eクラス』開発中、2027年発売へ EQE後継に

公開 : 2025.11.22 07:05

メルセデス・ベンツは7代目となる新型『Eクラス』の公道テスト走行を開始しています。EQE後継に位置づけられるEVですが、現行の内燃機関モデルと並行販売されます。GLC同様、新しいグリルデザインを採用予定です。

現行の内燃機関モデルと並行販売

メルセデス・ベンツは、7代目となる新型『Eクラス』の公道テスト走行を開始した。現行EQEの後継として2027年に英国で発売される予定で、航続距離は約800kmと見込まれる。

このモデルはEV専用だが、現行6代目Eクラスの改良版と並行販売される。これは9月発表のGLCと同様の戦略だ。

新型Eクラスは現行EQE(画像)の後継に位置づけられる。
新型Eクラスは現行EQE(画像)の後継に位置づけられる。

新型Eクラスは、技術仕様的には現行型とまったく異なるものだが、名称とデザイン要素を共有することになる。これによりラインナップの統一感を高め、EVの販売拡大を図る。

2022年に発売されたEQEセダンは、従来型モデルとの差異が大きく、実用性に欠けるとの評価を受けていた。

新型では、内燃機関搭載モデルとの内外装デザインの共通性をより高めるとされる。EV専用の『MB.EA』プラットフォームを採用するため、車内空間の拡大も期待される。

発売までまだ2年あるが、メルセデス・ベンツはすでにその洗練性の高さを強調しており、静粛性と快適性は同クラスにおける「ベンチマーク」になるとしている。

デザインの中心となるのは新型GLCと同様、大胆なフロントグリルだ。このグリルデザインは、将来のメルセデス・ベンツ車をより個性的にするべく考案されたものだ。

情報によると、エクステリアは「象徴的なEクラスの3ボックスデザイン」と表現され、「ステータス性を重視したホイールベースにより最大限の空間と快適性を確保する」という。

この新デザインは、現行Eクラスにも2027年のビッグマイナーチェンジで採用される予定だ。ただし、現行モデルがセダンとステーションワゴンの両ボディスタイルを継続する一方、新型EVはセダンのみが生産される見込みである。

GLCや次世代Cクラスと同じプラットフォームを採用し、シングルモーターの後輪駆動モデルとデュアルモーターの四輪駆動モデルの両方が計画されている。バッテリー容量は他のモデルと同等になるだろう。

新型Eクラスでは、高電圧の800Vシステムにより最大350kWの急速充電を実現する。現行EQEの400Vシステムは最大170kWだ。また、レベル3のハンズフリー自動運転モード(対応地域のみ)など、メルセデス・ベンツの最新運転支援システムも導入される。同社のオラ・ケレニウスCEOは、従来型のシステムから「大きな技術的飛躍」だと述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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