DS 3パフォーマンス

公開 : 2016.03.22 23:40  更新 : 2022.04.23 12:01

ターボ・エンジンも熱意をもって回る。フィエスタSTと比べても、音/回転感ともに勇ましく、興醒めするようなフラットな感覚もほとんどない。さすがにフォードのようにバラバラといったアフター・ファイヤーの音は聞こえないが、これはこれでDSらしく上品である。

ギア・レシオがショートになったおかげで回転を落とさずにシフト・アップしていけるだけに、操作感に手応えがないのが残念。たとえるならば潤滑油が空になったような感覚で、手元に伝わる感覚が空虚なのだ。ライバルと比べると、親密さに欠けるのはこれが原因である。

コーナリング・マナーは予想どおり。基準モデルでも、横方向の粘り強さとタイトなボディ・コントロールが売りだったが、DS 3パフォーマンスはさらに磨きが掛けられていると感じる。エイペックス付近でも車体底部が地面に吸いついているような感覚があるのだ。

それだけに、(しつこいかもしれないが)ギアボックスの操作感が惜しい。またクラスのトップと比べると、エグゾースト・ノートの色気が不足している。前後/上下/左右のアシの動きももう少し考慮すべきだと感じた。

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