レトロなスタイルに頼らない ルノー『ルーテシア』と『5』のフルモデルチェンジ検討中 電動化は確実 未開拓のサブセグメントへ

公開 : 2026.08.17 07:05

ルノーは人気の『クリオ(日本名:ルーテシア)』と『5』の次世代モデルの開発を検討中です。クリオでは「未開拓のサブセグメント」をターゲットとし、新しい付加価値を追求しているとカンボリーブCEOが語りました。

過去にばかり囚われていては終わる

ルノーは現在、主力の『5』と『クリオ(日本名:ルーテシア)』の次世代モデルの開発を検討している。同社のファブリス・カンボリーブCEOは、「第一の目標」は既存のラインナップに「完全に新しいモデル」を追加することだと述べた。

ルノーは近年、『4』や5、『トゥインゴ』といったレトロ調のEVに加え、クリオなどのハイブリッドモデルの拡充、そしてクラシックな車名を採用した一連の新型SUVを導入することで大きな注目を集めてきた。

ルノー5(左)とルノー・クリオ(右)
ルノー5(左)とルノー・クリオ(右)

カンボリーブ氏は、レトロ調のモデルを今後さらに投入する可能性を否定しなかったものの、ラインナップをそれらで埋め尽くすことはないとし、「目的があればレトロ路線も取れますが、目的がなければ失敗するでしょう」と語った。

「ラインナップの3分の1はR5、R4、トゥインゴのような象徴的なモデル、3分の1はクリオやセニックのように象徴的ではないが人々の心に根付いているモデル、そして残りの3分の1はデザイナーに純粋に新しいものを提案させるべきです。過去にばかり囚われていては終わりです」

「現在の当社の第一目標は、完全に新しいモデルを市場に投入することです。R5やクリオといった過去の実績に頼る必要はないからです」

カンボリーブ氏はそれらの新型車の詳細は明かさなかったが、現在のラインナップに追加する余地はないと述べた。しかし、グローバルモデルを各地域に合わせて大幅にローカライズしていくという方針を指摘した。

未開拓のセグメントを先取りしたい

新型クリオはまだ欧州で発売されたばかりだが、カンボリーブ氏は「現在のクリオの次に何が来るのかを見極めること」を優先していると述べた。

製品サイクルを考慮すると、次世代のクリオが登場するのは2030年代半ば以降になる可能性が高い。

ルノー・クリオ(日本名:ルーテシア)
ルノー・クリオ(日本名:ルーテシア)

「欧州には、Bセグメントハッチバックの “ロー・ドライブ” (非SUV)という、いわば未開拓のサブセグメントが存在すると考えています。そこではクリオの後継車が必要であり、現在まさにその開発に取り組んでいるところです」

「わたし達はBセグメントハッチバックの潜在能力と、最適なサイズを掴もうとしています。現在のBセグメントハッチバックは全長4.1~4.2mが妥当でしょう。SUVではなくハッチバックで、このニーズをどう満たすべきか? また、スポーティさ、実用性、汎用性など、どのようなタイプのクルマを目指すべきか? こうした点を、次世代クリオで先取りしようとしています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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