セアト・レオンSTクプラ290ブラック

公開 : 2016.07.11 05:40  更新 : 2017.05.29 18:43

プログレッシブ・ステアリングのデキもいい。低速では利便性重視の軽さであるし、高速域ではズシリと重みを増す。正確に車体をポジショニングでき、無用な微修正などはまるで必要としない。

0-100km/hまでを5.9秒で駆けるし、1700〜5800rpmという広いバンドで35.7kg-mというトルクを生みだすから、パワー不足を感じることもない。よって追い越しに苦労することもない。

パワーをうまく仕分けるのは、改められたフロント・デフだ。必要になれば、すべてのパワーを片方の車輪に分け与えることさえ厭わない。ただしパワーゆえのトルク・ステアは受けいれてやる必要はある。

DSGは相変わらずのスピードで変速を終える一方で、モーターウェイの巡航では裏方の仕事に徹する。シームレスで迅速。静止加速時のぎこちなさを除けば、100点満点の完成度だといえよう。インテリアは先代からほとんど変わっていない。室内は広いし、収納もたっぷりと確保される。あらゆるところに ‘Cupra’ の文字があしらわれており、フラット・ボトム・ステアリングはサイズ、握り心地ともによい。

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