■どんな感じ?

こうした高性能モデルでは、プログレッシブで激しく、かつ息の長い加速を楽しむべく、ペダルを踏み込む機会が少なくない。

ZF製8速ATはこれまで通り変速はなめらかで、通常はタイミングも適切なのだが、急加速したいときにはわずかに反応の遅れがある。

状況にかかわらず安定して最適な変速を望みたいところだ。

その点、2トンを超える重量級ながら、レンジ・スポーツは目覚ましい加速を見せる。

ただしこれも、レンジローバーというブランドにふさわしいキャラクターとは言い難い。

その点では、トルクに勝るディーゼルや、ポテンシャルの大きいV8が適役だ。

さらに、(エンジンは非常に静かで、スムースなのだが)エグゾースト・ノートも期待通りとはいかない。あるいはV8の野太いサウンドを聞きすぎただけなのだろうか……。