ポルシェ・パジュンは2016年デビュー

公開 : 2012.12.24 20:00  更新 : 2017.06.01 01:23

ポルシェの関係筋の情報によれば、ポルシェは1年以上の研究と議論を重ねた末、BMW 5シリーズメルセデス・ベンツEクラスのライバルとなるモデルの開発にゴーサインを与える準備ができたという。ポルシェがいよいよ、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディというドイツのビッグ3が支配するセクターに参入するのである。

そのゴーサインが現実となれば、2016年にショールーム・デビューを果たすことになる。そして、それは2018年までに2000,000台の販売計画を立てているポルシェの計画の大きな一部をなすことになる。

ポルシェのスタイリング・チーフ、マイケル・マウアーは、「パナメーラよりも小さなロードカーをデザインすることは問題なかった。」とコメントしている。デザインチームは、すでにフェイスリフトしたパナメーラと、マカンSUVがすでに出来上がっているため、この5シリーズのライバルに時間を割くことができたのだ。

パナメーラ・ジュニアに由来するパジュンというネーミングが与えられたこのモデルは、パナメーラのような5ドア・ハッチバックになる。また、その後10年で、メルセデス・ベンツCLSに対抗する2ドア・クーペも考えられているようだ。ちなみに、そのエンジンにはV8および4気筒は除外されていると予測される。

多くの関係筋からの情報によれば、パジュンはVWグループの次世代プラットフォーム、MSBをベースに作られるようだ。ポルシェはこのMSBプラットフォームのRWDおよび4WDバージョンを使用するようだ。フォルクスワーゲン・グループのハイエンド・モデルもこのプラットフォームを使う予定である。

また、ポルシェはアウディの次世代のマルチ・マテリアルであるMLBアーキテクチャーを使用する。このアーキテクチャーは、次世代のA4からA7も使うことになる。ちなみに、MLBは基本的にFWDのプラットフォームであるが、ポルシェはそれをRWDまたは4WDとして用いるようで、FWDのポルシェは考えられないという。

IHSとクレディ・スイスのアナリストによれば、5シリーズ、Eクラス、そしてA6の今年の販売は970,000台になるという。そして、この市場は2019年には1,300,000台になるという。これはポルシェにとっても大きな市場である。また、このセグメントは、利鞘が大きいのも特徴だ。より大きいカイエンのようなSUV市場は、販売高は大きいものの、利益率という意味ではあまり良い市場ではない。したがって、この市場はメーカーにとっても大きな魅力なのだ。だから、マセラティも新しいギブリでこの市場に参入しようとしているのだ。

おすすめ記事