歴代最高傑作誕生! メルセデスAMG GLC 53 3.0L直6ターボで軌道修正 4気筒では味わえない魅力獲得 

公開 : 2026.06.02 18:05

3.0L直6エンジンを得た、AMG GLC。4気筒では味わえないスムーズさとパワーデリバリーを獲得し、限界領域での安定性は圧巻。UK編集部は、歴代のAMG GLCで最高傑作だと評価します。

GLCで始まる3.0L直6エンジンへのシフト

メルセデスAMGは、新しいGLC 53で明らかな軌道修正を図った。直列4気筒エンジンを積んだ、GLC 63 S E-パフォーマンスの発表は3年前。複雑なプラグイン・ハイブリッドとは距離を置き、同ブランドの中型SUVへ相応しい、運転体験の追求が狙われている。

同時に、GLCのラインナップも大胆に更新された。4気筒の43と、先述の63 S E-パフォーマンスは終売となり、今回試乗した53へ一本化されている。これを皮切りに、AMGは3.0L直列6気筒エンジンへのシフトを進めるようだ。

メルセデスAMG GLC 53 4マティック+ AMGプレミアム(欧州仕様)
メルセデスAMG GLC 53 4マティック+ AMGプレミアム(欧州仕様)

少し前のAMGといえば、4.0L V8ターボが象徴的なユニットといえた。それを補完するのが、この53に載る直6ユニットで、その精神を強く受け継ぐことは間違いない。とはいえ、より角の丸い特徴にあることも事実ではあるが。

ワイドなプロポーションにパナメリカーナ・グリル

バッテリーEVのGLC EQテクノロジーが発表されて間もないが、AMG GLC 53は2023年発表の2代目の延長上。スタイリングは、AMGとしては穏やかな側にあるものの、フロントバンパーには大きなインテークが開き、パナメリカーナ・グリルが凛々しい。

トレッドは広く、ホイールアーチも拡幅され、プロポーションは明らかにワイド。リアにはテールパイプが4本並び、大きなスポイラーが気流を整える。アルミホイールは、21インチが標準。ボディスタイルは通常のワゴンの他、クーペも選択できる。

メルセデスAMG GLC 53 4マティック+ AMGプレミアム(欧州仕様)
メルセデスAMG GLC 53 4マティック+ AMGプレミアム(欧州仕様)

キャビンの印象は、メルセデス・ベンツのSUVへ期待する通り。マイクロファイバーが多用された内装は概ね上質で、ナッパレザーのスポーツシートが組まれ、メーター用モニターとタッチモニターは、AMG専用のグラフィックで表示される。

運転姿勢はスポーティながら、高め&広めの視界がSUVらしい。物理ボタンは限られ、車載機能の操作はタッチモニターが中心だが、最新のMBUXシステムは扱いやすい。

4気筒では味わえないスムーズさとパワーデリバリー

4気筒エンジンのプラグイン・ハイブリッドは、AMGらしくないと感じた方も、3.0L直6なら納得できるはず。スターター・ジェネレーター(ISG)が組まれるマイルド・ハイブリッドで、リアアクスルへすべてのトルクを割り振れる、四輪駆動システムを備える。

最高出力は455psで、オーバーブースト時の最大トルクは65.1kg-mと、額面的にも不足ナシ。0-100km/h加速を4.2秒でこなし、最高速度は249km/hでリミッターが入る。AMGドライバーズ・パッケージを指定すれば、270km/hへ引き上げられる。

メルセデスAMG GLC 53 4マティック+ AMGプレミアム(欧州仕様)
メルセデスAMG GLC 53 4マティック+ AMGプレミアム(欧州仕様)

エンジンの存在感は確実に大きく、サウンドも本格的。フル加速を求めれば、硬質で刺激的な響きを放ち、スポーツ・モード時はアクセルオフでバリバリと弾ける。

圧倒的なスムーズさや、線形的なパワーデリバリーも、従来の4気筒ユニットでは味わえなかったもの。低域から逞しく反応し、全域で滑らかに回り、情熱的な走りへ誘う。高速域の伸びも素晴らしい。それでいて、ドライバーを怯えさせることもない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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