三菱エクリプス・クロス プロトタイプに国内試乗 走りや居住性を検証

公開 : 2017.12.11 11:40

どんな感じ?

エクリプス・クロス、フットワークは?

プロトタイプとはいえ限りなく市販仕様に近いモデルである。せっかく試乗してきたのに長々と解説するのも何なので、まずは試乗印象を。チョイ乗り程度だったが、それでも若々しく軽快なキャラを走りからも感じられた。

フットワークの特性は大まかにはアウトランダーとよく似ている。SUVの高い重心高を硬めたサスで抑え込むのではなく、ストロークを使って往なすのが印象的である。急転舵で深くロールさせても収束がよく、揺れ返しは少ない。

タイトターンやスラロームでも前後輪のグリップバランスの急激な変化が抑えられているので、神経質な修正をしなくても狙ったラインをトレースできる。

これはシャシーの素性のよさだけでなく、4輪のトルク配分を積極的に制御してライントレース性や収束性を高めるS-AWCの効果も少なくない。中でも加減速を伴うウェット路でのコーナリングで効果絶大である。

言うまでもなく、こういった操安面のアドバンテージは雪路等の滑りやすい路面での扱いやすさや安心感まで狙ったもので、ミツビシAWD哲学そのものでもある。

「しっとりとした挙動で安心」ばかりではない。スペシャリティを感じさせる味付けもきっちりと添えられている。

再びアウトランダーとの比較になるが、ロール等のストローク速度は若干速め。減衰よりバネを利かせた感じで、運転感覚は軽快だ。

躍動感を覚える挙動と言った方が適切かもしれないが、クイックになったステア・ギア比もあり、軽く回り込んでいく。スラロームの切り返しの追従性はSUVを忘れさせてくれるほど。それでいてシャープと言うほど切れ込まないのでさらに好印象。

比較車としてRVRも試乗したが、こちらはアウトランダーとよく似た、よく言えば重質で落ち着いた味付け。エクリプス・クロス同様にアウトランダーベースのショートボディ車だけに走りのキャラの違いも際立つ。

もうひとつエクリプス・クロス走りで欠かせないのがパワートレインだ。

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