ホンモノの誘惑 中古で探すアストンDB7/フェラーリF355/ポルシェ911ターボ 後編

公開 : 2018.02.05 16:20  更新 : 2018.02.05 16:21

ストレスフリーさに軍配

にもかかわらず、私はまだこのクルマを信じるかどうかは賭けだとしか思えずにいる。また、別の点から見ると、このクルマの強烈な魅力は実用性の妨げにもなる。例えば自分のF355をコインパーキングに停め、平気でその場を離れられるだろうか?  

以上の理由から、私が選んだのは残る911ターボである。いつもの筋書きどおり? 結果的にはそうかもしれない。けれど、私としてはそんなつもりはないし、それは各車の走行距離の違いを見ていただいてもわかるはずだ。  

ポルシェの品質を考えれば、このクルマはこれからも状態良好なまま年を重ねていくだろう。大事に扱ってさえいれば、メーターを丸ごと新品に交換されても気がつかないほどかもしれない。

今回の3台のなかでは精密機械という表現がもっともふさわしく、しかもあらゆる天候で路面を問わないスーパーカーであり、なのに子供用とはいえリアシートが付いていて、そして乗り手の心と一体化するなにかを秘めている。これだけ揃えば、ほかを選ぶほうが不自然というものだろう。

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