アウディA7新型 55 TFSIを評価 50 TDIの方が「やや好ましく」

公開 : 2018.02.20 10:10

55 TFSIエンジン/4輪操舵を検証

Sラインには標準で車高10mmダウンのスポーツサスペンションと20インチホイール(標準モデルは19インチ)が付くが、このクルマはアダプティブ・エアサスペンションと21インチホイールにグレードアップされていた。

これまたオプションの4輪操舵も付いており、後輪を低速では逆位相に操舵して回頭性を、高速では同位相に操舵して安定性を高める。たしかに安定したハンドリングで反応もよく、自信を持って操れる。

ただ運転支援機能があれこれ手を出してくるためか、操作に対する反応を欠くところがあったが、運転モードをいろいろ替えてみると良くなった。

55 TFSIエンジンはとても静か、かつしとやかに大パワーを紡ぎ出す。手動で低いギアを選び、頑張って踏まないと快音は聴けない。

車名に「スポーツ」を掲げる割に、エンジンのレスポンスはハンドリングの性格に合ったものだ。スポーツカーのような打てば響く反応よりも、リラックスした運転が似合っている。とはいえ、とんでもなく速いし巡航能力は高い。

運転モード「コンフォート」でもまだ乗り心地が期待よりちょっと粗く、クルージングの気持ちよさがいくぶん削がれるのはちょっと残念だ。20インチホイールの50 TDIの方が、これまた期待ほどではないにしてもいくぶん滑らかだった。

とはいえ、長距離移動は50 TDI同様に楽しめるだろう。

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