カーレビュー

2017.08.13

ロードテスト(3) マクラーレン720S ★★★★★★★★★★

マクラーレン720S
[編集部より]

【ロードテスト復活記念(3)】Twitterなどでもご好評いただいています。第3段はマクラーレン720S。比較の対象が、650SではなくP1というところが、このクルマの実力を物語っています。★満点を獲得しました。

もくじ

プロローグ

意匠と技術
 ★★★★★★★★★☆

インテリア
 ★★★★★★★★☆☆

動力性能
 ★★★★★★★★★★

乗り心地と操縦安定性
 ★★★★★★★★★★

購入と維持
 ★★★★★★★★☆☆

詳細スペックで学ぶ マクラーレン720S

AUTOCARの結論
 ★★★★★★★★★★

プロローグ

今回のロードテストの主役は、新世代マクラーレン初の市販車だ。まったく、なんてことが始まったのだろう。

マクラーレン・オートモーティブのウォーキング本社からは、彼らが650Sの後を受ける720Sを、自社の近代史における最も重要なクルマだとみなしていることを示唆する声が聞こえてくる。

650Sに代わるこれは、マクラーレンのラインナップ入れ替えの先陣を切るモデルで、これを皮切りに2022年までに15車種の新型車を投入すると、マイク・フルイットCEOは語っている。

彼らが設定した大胆な販売目標や、£5000万を投じた新工場は、その野望の大きさを教えている。それゆえ、720Sにかかる期待は大きいものがあるだろう。

コードネームP14こと、この新型ミドスーパーカーは、650Sの開発と並行して計画され、マクラーレンの輝かしいラインナップが備える要素のいいとこどりとなっているのは間違いない。

570GTの使い勝手、675LTのスリル、はたまたハイパーカーであるP1の速さも、そこには共存しているかもしれない。

650Sは、素晴らしくも不完全だったMP4-12Cの発展型であり、後継モデルというわけではなかった。だが、720Sの開発に当たっては、その650Sを出発点に、ボディ構造の再考を含む全面的な見直しが図られた。

モノケージIIと銘打たれた新型のカーボン製シャシーは、キャビンの下側のみを構成した旧来のモノセルに対し、キャビン上部や後部のピラーなども統合され、それを用いた720Sを650Sより軽く、しかも強固にすることが可能だ。また、空力効率は倍加している。

改良されたサスペンション制御システムは「プロアクティブ・シャシー・コントロールII」と呼ばれる。

各ダンパーを統合制御しスタビライザーを不要とするロジックは健在だが、センサー系は大幅に改善された。

新たに採用されたのがバリアブル・ドリフト・コントロールで、これによりテールスライドをこれまで以上に楽しめるようになることが期待できる。

エンジンはV8ツインターボという形式こそ踏襲するが、排気量はこれまでの3.8ℓから4.0ℓへ拡大。多くのコンポーネンツを更新し、車名通りの720psと、78.5kgmを叩き出す。

目を見張るようなスーパーカーが乱立する現代にあって、720Sの価格は、凶暴なまでに痛快で、このクラスを牽引する488GTBすら超える。

そのパフォーマンスの数値は、720Sが挑むべきはさらに上の価格帯のクルマたちではないかとさえ思わせる。

公式なラップタイムの発表はないものの、650Sに対するアップグレードの数々を総合的に考えれば、その速さはマクラーレンP1に匹敵するはずだ。

この£200,000(2838万円)のスーパーカーが、本当に£900,000(1億2769万円)のハイパーカーが蒼ざめるような驚きのパフォーマンスを発揮できるのだろうか? 今回は、それを確かめる絶好の機会だ。

next page意匠と技術 ★★★★★★★★★☆

 
最新初試乗