マクラーレン、急成長のワケ 各部門チーフに聞く成功の秘訣 前編

公開 : 2018.08.04 11:50  更新 : 2019.05.04 13:03

エンジニアリング対コスト

月曜の朝、11時。マクラーレンのエンジニアリングのチーフ、アンディ・パルマーが彼の「オフィス」マクラーレン570Sに乗ってベルギーの自宅を出てから9時間が経った。一週間の始まりに欧州大陸を横切ってクルマを飛ばす。

クルマのクリエイターにとって、自分のつくったクルマをテストするのにこれ以上完ぺきな方法はない。これが気に入ってるんです、と彼はいう。話を始めた彼の顔はとても生き生きしている。

世間話などする間もなく、われわれはすぐにクルマの経済について、素晴らしいクルマを(途方もない大金持ちではない)富裕層が購入できるくらいの価格で製造するためのコスト削減の問題について話を始めた。製造コストを抑えることは毎年適切なボリュームを生産するために不可欠の条件であり、マクラーレンはいろいろなところでコスト削減を目指している。

フォード・フォーカスの作りとわれわれのクルマとを見比べてください」と彼はいう。「そんなに違いはありません。製造プロセスも大差ありません。それなのに、われわれのクルマはフォーカスの5倍も高いのです。部品価格に関する規模の経済の効果については独自に調査し、サプライヤーと交渉しています。これは明らかに効果的です」

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