マクラーレン、急成長のワケ 各部門チーフに聞く成功の秘訣 後編

公開 : 2018.08.05 08:10  更新 : 2019.05.04 13:03

安定した自動車メーカーに

6月にはマクラーレンがクルマの販売を開始して7年になるとフレウィットは指摘する。今まで自覚がなかったがマクラーレンはすでに安定した会社なのだ。「われわれは300のサプライヤーと取引し、2交代制で働き、4000台のクルマをつくり、31か国の90ディーラーで販売を行っています。今年の総売り上げ高は10億ポンド(1480億円)に届くはずです」

「ここが昨年とは違います。昨年は一昨年の5割強増えて3340台でしたが、必要な台数を生産するのが本当に大変でした。サプライヤーや工場があまりの急成長に追いつかなかったんです。実際はもっと売ることができたんですが、少し抑えたんです。でもうまくいきました」

フレウィットはマクラーレンの将来について常に考えている。彼のもうひとつの重要な仕事だ。「社内の皆からアイデアが寄せられます」と彼はいう。「会社を発展させたいという思いはみな同じです。われわれは、自信過剰になった発展途上の自動車メーカーがお粗末な意思決定で失敗するのをイヤというほど見てきました。

なので、どのような提案でも3つの試験にパスしなければなりません。われわれのフィロソフィーに合致するか? 利益を上げられるか? (利益を上げないものをやるような余力はわれわれにはありません)そして、それを世界最高のクルマにする技術と能力がわれわれにあるか? もし答えがすべてイエスなら、真剣に検討を始めるんです」

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