試乗 ロールス・ロイス・カリナン 初のSUV ロールスらしさは健在

公開 : 2018.10.18 11:05  更新 : 2018.10.18 13:33

快適な走り オフロードも性能も確保

BMWのiドライブから派生したインフォテインメントシステムも素晴らしい。非常にスムーズなV12による0-97km/h加速は5.0秒だ。レブカウンターの代わりに「パワーメーター」が取りつけられているが、ピークパワーは5000rpmで発生する。

カリナンを運転していて速さを求めようとは思わないだろう。最もリラックスして長距離走行ができるクルマのひとつだ。ただし、後輪操舵や全方位のカメラが付いているとはいえダブルキャブのピックアップに匹敵するサイズゆえ、広い道に限る。

車重も2730kgに達し、他のどのライバルより重い。エンジンブレーキが弱いことも重なり、ブレーキ操作には注意が必要だ。さらに燃費は6.7km/ℓ、CO2排出量は341g/kmだが、このクルマのオーナーが気にすることではないだろう。

このクルマが良いと感じるかどうかは、どの程度のオフロードを想定するかに依存する。サイズと車重ゆえ、柔らかい泥やタイトな段差は苦手だ。しかし86.7kg-mものトルクは砂地では有効だし、540mmまでの渡川も可能だ。

オフロードモードでも自分でギアを選択することはできないが、「ロー」ボタンを押せば可能な限り2速で走行するという。これはおよそ8km/hから88km/hの間で動作する。ドアの下端にはライバルと同じくシルを覆うエッジが設けられ、泥の侵入を防いでいる。

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