レトロ系オールラウンダー

5000rpmを超えるような高回転域ではトルクの頭打ちも目立つが、キリッとしたハンドリングと相まって走りをアレンジする面白さは魅力のひとつ。特別仕様にパドルシフトを装備させた狙いもよく分かる。

なお、ベースとなった「デザイン」のグレードはポップな色遣いを特徴としたオシャレ系あるいはカワイイ系のバリエーションであり、試乗車にはOPのレザーシートパッケージなども採用されていた。「スポーティ＝ストイック」と考える向きはちょっと違和感を覚えるかもしれないが、ストイックに愉しむようなクルマでもない。気分次第でたらたら走らせるもちょいと力入れて攻めるもよしという感じである。

他社のレトロ系がそうであるようにザ・ビートルも実用性を求めて選ぶモデルではないが、3ドアHBにしては後席の居住性も良好であり、荷室も広い。ファミリーユース向けとは言わないが、レトロ系としては実用面でも使い回しが利きやすいのも見所である。

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