歴代最速・最高級という高み レンジローバー SV P615(1) BMW由来のV8ツインターボは614ps 納得の上質内装を堪能

公開 : 2026.09.29 18:05

一層のラグジュアリーを追求した『レンジローバー SV P615』をUK編集部が試乗します。614psを発揮するV8ツインターボの耳障り良い響きと、上質素材で満たされた内装、そしてクラス屈指の操縦性と走破性に注目です。

ラグジュアリーさやコンフォートさを追求したSV

経済的な余裕を持つ人から、定評を得てきたレンジローバー。5代目のL460型でもそれは変わらず、JLR(ジャガー・ランドローバー)が一層の高みを目指したとしても、不思議ではない。今回試乗したSV P615こそ、その集大成といえる。

SVはスペシャル・ヴィークルの略だが、レンジローバー・スポーツの場合は、オンロードでの動的能力を最も高めた仕様になる。フラッグシップのレンジローバーでも、最も速いことには変わりないが、ラグジュアリーさやコンフォートさが追求されている。

レンジローバー SV P615(英国仕様)
レンジローバー SV P615(英国仕様)

2026年末にバッテリーEV版が追加されるが、2022年の登場以来、L460型の成り立ちに大きな変化はない。プラットフォームはアルミ中心のMLAで、エアサスペンションにアクティブ・スタビライザー、後輪操舵が標準装備となる。

エンジンは直列6気筒かV型8気筒を選択でき、トルクコンバーター式の8速ATと2速トランスファー、ロッキング・センターデフを介して四輪が駆動される。リアにアクティブLSDを装備するのは、V8エンジン版のみだ。

BMW由来の4.4L V8ツインターボは614psへ増強

現在の英国で選べるSV仕様には、3.0L 直6プラグイン・ハイブリッドのP550eもある。こちらには、31.8kWhの駆動用バッテリーと218psのモーターを実装。BMW由来の4.4L V8ツインターボを採用した、マイルド・ハイブリッドのP530もある。

SV P615も同じV8ツインターボ・ユニットを積み、最大トルクは76.3kg-mと同値だが、ECUの違いで最高出力は614psへ増強される。ただし、2027年以降は購入できない。ユーロ7の排気ガス規制を、達成できないためだ。

レンジローバー SV P615(英国仕様)
レンジローバー SV P615(英国仕様)

スタイリングの印象は、登場時と変わらず精悍。SV仕様では、テールゲート・イベントスイートが標準で備わる。テールゲートが上下分割で開き、上方を日除けにしながら、下方をベンチにして景色を楽しめる。

上質素材で訴求力の高いインテリア

インテリアは、SV P615で最も訴求力が高い部分。上級グレードのオートバイオグラフィーより、更に2万5100ポンド(約522万円)も高い理由を堪能できる。センターコンソールには、ブランクパネルが広がっているけれど。

シート自体がSVの専用アイテムで、表面はセミアニリン・レザー。更にソフトなニアアニリン・レザーや、ビーガンなウルトラファブリックで仕立てることもできる。ピラーや天井の内張り、ドアパネル、電動トノカバーなどにも、同素材が用いられる。

レンジローバー SV P615(英国仕様)
レンジローバー SV P615(英国仕様)

試乗車は、前席側がローズウッドレッド、後席側はブラックでコーディネートされ、優雅な雰囲気が演出されていた。フロントシート背もたれの、ファブリックの感触が個人的には好み。マッサージ機能や、音楽に合わせたバイブレーション機能も実装される。

運転姿勢は、レンジローバーらしく目線が高めで、背もたれは置き気味。握り心地の良いステアリングホイールと、アームレストの位置関係は理想的といえ、安楽なシートと相まって、長時間走らせても疲労は最小限だろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

レンジローバー SV P615の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法