新型スープラ 開発責任者のことばを紐解く トヨタが考えるFR像とは

2019.01.06

楽しいクルマ 「ニュルよりも……」

詳細な試乗レポートについては、本サイトでも今尾直樹さんがすでに詳しく書いておられるので割愛するが、印象的だったのはフロントの濃厚な接地感と食いつくようなステアリングレスポンスだ。

今回のようなサーキットでは正直いって「フロントがロールしすぎ?」とも思うが、慣れればこれはこれで面白くはある。多田氏も「ニュルよりも大半を一般道のテストに費やしました。とにかく山で楽しいクルマです」と語る。

個人的に新型Z4の経験はないので断言はできないものの、これこそ新型スープラ独自の味(のひとつ)と思われる。そういえば、初期の86もBRZよりフロントが積極的にロールしており(年次改良ごとにBRZとお互いに近づいてきているが)、それは今回の新型スープラにも通じる味わいともいえる。このあたりが良くも悪くも、多田氏のいう「トヨタが考えるFR像」の一環ということだろう。

記事に関わった人々

  • 佐野弘宗

    Hiromune Sano

    1968年生まれ。大学卒業後、ネコ・パブリッシング入社。カー・マガジン等で編集作業に携わるうちに3年遅れで入社してきた後藤比東至と運命的な出逢いを果たす。97年、2人でモンキープロダクションを設立するべく独立。現在はモータージャーナリストとして「週刊プレイボーイ」「AUTOCAR JAPAN」「○○のすべてシリーズ」他、多数の雑誌、ウェブ等で活躍中。
  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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