【新総理大臣・高市早苗氏もかつて所有】キャッチコピーはトヨタ3000GT!今こそ知っておきたいA70型スープラの歴史

公開 : 2025.10.21 17:25

自民党新総裁の高市早苗氏が、日本初の女性総理大臣に選出されました。高市氏はクルマ好きとしても知られ、『A70型トヨタ・スープラ』を長年所有していました。そんなA70型スープラを、木原寛明が振り返ります。

クルマ好きとしても知られる

自民党新総裁の高市早苗氏が、日本初の女性総理大臣に選出された。大阪で生まれ奈良県で育った高市氏はクルマ好きとしても知られ、『A70型トヨタスープラ』を長年所有していた。衆議院議員になってからもスープラで東京と奈良を何度も往復した姿が、多くのメディアに登場している。

それではA70型スープラとはどんなクルマなのか?

A70型トヨタ・スープラ
A70型トヨタ・スープラ    トヨタ自動車

時系列的にちょっとややこしいのは、初代A40型/50型(1978~1981年)と2代目A60型(1981~1986年)が日本では『セリカXX』の車名で販売していたこと。3代目A70型(1986~1993年)になって初めて、北米仕様と同じ『スープラ』の名前が付けられたという経緯がある。

A70型スープラはスポーツカーだが、ソアラと共通のプラットホームを使うきょうだい車。発売当時のキャッチコピーは『トヨタ3000GT』で、リトラクタブルヘッドライトを採用するなど、1960年代の『トヨタ2000GT』をイメージしたと言われる。

当初は5ナンバーサイズのボディのみで、搭載するエンジンは2Lが『1G-EU』、『1G-GEU』(ツインカム24V)、『1G-GTEU』(ツインカム24V&ツインターボ)、3Lが『7M-GTEU』(ツインカム24V&ターボ)というラインナップであった。

格段にカッコいいシルエット

A70スープラのスポーツカーイメージを大きく高めたのが、1987年1月に登場した輸出仕様と同じワイドボディ仕様の『3.0GTリミテッド』だ。それまでの5ナンバーボディ車と比べて左右合わせてプラス50mmのブリスターフェンダーを採用し、格段にカッコいいシルエットとなった。

翌年8月にはマイナーチェンジを行い、フロントマスクやテールランプのデザインなどが変わった。また、これと同時に『グループA』(全日本ツーリングカー選手権)のホモロゲーション取得用モデル『3.0GTターボA』を500台限定で販売。

A70型トヨタ・スープラ
A70型トヨタ・スープラ    トヨタ自動車

パワーユニットは7M-GTEUだが、専用のターボAタービンや、インタークーラーの大型化などで標準型の240psから270psまでパワーアップされた。サスペンションもチューンアップされており、コアなクルマ好きをワクワクとさせた。

筆者は当時2代目ソアラの3.0GT(7M-GTEUエンジン搭載車)を愛車としており、スープラ3.0GTターボAには大いにそそられたが、金銭的に買い換えることはできず購入を諦めた。ちなみに筆者はまだクルマ雑誌編集の仕事をしておらず、残念ながらターボAも取材したことがない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    木原寛明

    Hiroaki Kihara

    1965年生まれ。玉川大学では体育会ノリの自動車工学研究部に所属し、まだ未舗装だった峠道を走りまくった。最初の愛車(本当は父のもの)は2代目プレリュード(5MT)。次がフルチューンのランサーEXターボ。卒業してレースの世界へと足を踏み入れたものの、フォーミュラまで乗って都合3年で挫折。26歳で自動車雑誌の編集部の門を叩き、紙時代の『AUTOCAR JAPAN』を経て、気が付けばこの業界に30年以上。そろそろオーバーホールが必要なお年頃ですが頑張ります!
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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