希少な4代目『トヨタ・スープラ』で25万km 100%純正にこだわる英国人ドライバー 誰にも手出しはさせない!

公開 : 2026.01.21 11:25

1996年にトヨタ・スープラを中古で購入して以来、英国のゲイリー・ジャーマンさんは25万km以上を走行しています。美しいコンディションを保ち、しかも完全なオリジナル状態を維持し続けています。

4代目(A80)に乗り続ける理由とは?

英国に住むゲイリー・ジャーマンさんは、これまでに2台のトヨタスープラを所有したことがある。写真の4代目と、2019年に購入して2年間乗った5代目だ。両車はどう違うのだろうか?

「5代目は速くてハンドリングも良かったのですが、まるでドイツ車のような感覚でした。一方、4代目は日本の大型GTといった感じがあります」とゲイリーさんは言う。

ゲイリー・ジャーマンさんのトヨタ・スープラ
ゲイリー・ジャーマンさんのトヨタ・スープラ    AUTOCAR

「5代目のキャビンはBMWらしさがありました。4代目のキャビンは確かに見栄えはしないかもしれませんが、クルマ全体の雰囲気と調和しています。まさにトヨタらしいキャビンです。5代目スープラは、外見はトヨタですが、内側はBMWのようでした」

ゲイリーさんは、3.0LツインターボとATの4代目スープラに並々ならぬ愛情を注いでいると言っても過言ではない。彼は1996年、この個体が1年落ちの時に3万9000ポンドで購入した。新車価格より約4000ポンド安く、走行距離は1万4000kmだった。それから28年経った今、走行距離は25万kmを超えている。

期待を裏切られるようなことは一度もなかった

「娘が1歳の時にこのクルマを手に入れたんです。後ろの席に娘を乗せてよく出かけましたよ。平日はロンドンまで往復して、どんどん距離を稼いでいきました。期待を裏切られるようなことは一度もありませんでしたね」

ゲイリーさんがこのスープラに惹かれたのは、曲面のダッシュボード、可動式フロントスポイラー(100km/h以上で展開)、リミテッドスリップデフ、そして何と言ってもその性能だった。日本では直列6気筒エンジンの出力は280psに制限されていたが、欧州向けスープラは325psに強化されていた。

「最近、自分のクルマをダイナモに載せたんですが、25万km走った今でもエンジンは325psを出しています」とのこと。もちろん、ゲイリーさんのスープラは正規輸入車であり、後に数多く持ち込まれた並行輸入車ではない。つまり、英国では非常に希少なのだ。1996年の英国販売終了までに、トヨタUKが販売した4代目はわずか600台(4速ATと6速MT)だった。

純正の欧州仕様に強くこだわる

並行輸入されたスープラの多くは派手な改造やチューニングが施されているが、ゲイリーさんはトヨタが最初に販売した状態のまま維持しようと固く決意している。

だからこそ、デジタル時計が故障した際、彼は日本仕様のスープラに装着されているものではなく、温度表示機能付きの欧州仕様の時計をインターネットで探し回り、最終的にeBayで300ポンド(約6万4000円)で入手したのだ。

ゲイリー・ジャーマンさんのトヨタ・スープラ
ゲイリー・ジャーマンさんのトヨタ・スープラ    AUTOCAR

また、前回の車検を通すために装着したトーヨーの新品タイヤも、このモデルにもともと指定されていたミシュランのタイヤの再生産が始まり次第、すぐに交換した。「わたしはこだわりが強いんです」と彼は言う。

整備記録も100%トヨタで維持したかったそうが、ディーラーから専門業者に持ち込むよう勧められたという。現在、ゲイリーさんが通っているのはイングランド南東部のヘイワーズ・ヒースにあるSRDチューニングという店だ。

「驚きましたが、今にして思えばディーラーの言う通りでしたね。SRDのスタッフはスープラのことを知り尽くしているんです」

ゲイリーさんの今の懸念は、クルマが盗まれるかもしれない(おそらく部品目的で)ということだ。そのため防犯対策を強化し、ガレージに保管している。「スープラは絶対に売りません。誰にも手出しはさせませんよ」と力を込める。愛おしそうにクルマを見つめる彼の目に、揺らぎはなかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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