2019年を占う 自動車界、おもな動向は? 協業や復活、政界の影響

公開 : 2019.02.03 09:10

米中貿易戦争の自動車生産への影響は?

起こっては鎮まりをくり返す米中間ならびに米欧間の貿易戦争は、すでに世界的な自動車生産に影響している。

たとえば、吉利傘下のボルボは関税引き上げで中国での売り上げが急落したことをうけ、米国チャールストンにある新工場からのS60の中国向け輸出台数を削減すると発表している。結果として、中国での販売が脅かされるXC90への投資をどうするかという問題もそのままだ。

うって変わって、BMWは以前米国サウスカロライナ州から世界へ送りだしていたX3の、中国における生産を増強している。マスタングを中国へ輸出しているフォードをはじめとする他メーカーは、この関税戦争にはいまだ静観の構えだ。米国が中国に対抗して関税を25%に引きあげれば、中国も負けじと40%に引きあげる様相だ。

欧州メーカーはこの応酬に助けられる面もある。中国は米国への当てつけとして、他国に対する関税をぎゃくに15%に下げてきたからだ。トランプ政権も対抗策として対中国の関税を40%に引きあげる構えを見せているが、2019年中はこの両大国の戦略ともども関税も乱高下をくりかえすと思われる。

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