限定生産部門「ボッテガ」による新たな品質基準 アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(2) 熱意を過度に求めない穏やかさ 偉業と表現できるサウンド
公開 : 2026.07.29 18:10
マセラティMC20の技術を活かし、33台が作られるアルファ・ロメオ 33ストラダーレ。トラディショナルな加飾のない実直な運転体験と、偉業と表現できる魅惑的な音響に注目です。UK編集部が試乗します。
もくじ
ーフェンダーラインを観察できる開放的なキャビン
ースイッチ類はクルマ用として最高水準の品質
ートラディショナルな、加飾のない実直さ
ー熱意を過度に求めない、穏やかな挙動
ー番外編:たった18台が作られたオリジナル
ーアルファ・ロメオ 33ストラダーレ(欧州仕様)のスペック
フェンダーラインを観察できる開放的なキャビン
アルファ・ロメオ 33ストラダーレの空力パーツは控えめで、生まれるダウンフォースは揚力を相殺することが目的。強烈な力でボディを地面へ押し付け、ハードコアな走りを追求したスーパーカーとは一線を画す。
前後のライトは、1967年式のオリジナルを彷彿とさせるデザイン。バタフライドアを開き、運転席へ座る。キャビンはコンパクトながら、ガラスエリアが広く想像以上に開放的だ。優雅にカーブを描く、フェンダーラインをつぶさに観察できるほど。

主任技術者のジャン・フィリップ・ドレール氏は、これが0号車だと告げた。33台にはカウントされない、唯一のプロトタイプで、量産仕様とは細部が異なるという。
「当初の部品は、超少量生産へ求められる水準に達していませんでした。このようなモデルへ特化した、新たな品質基準を設定したのです」。限定生産部門「ボッテガ」の代表、カミラ・ロスターニョ氏が説明する。
スイッチ類はクルマ用として最高水準の品質
ダッシュボード上部を覆う、ファブリックの縫い目は、僅かに不自然かもしれない。それを除けば、完璧な仕上がりに思える。
送風口はダッシュボードのラインと馴染み、風向の調整はできないものの、存在を隠している。エアコンやオーディオを操作するタッチモニターは、スライドして格納される。ステアリングホイールはアルミ製の3スポークで、目立つボタンはない。

センターコンソールや、天井側のオーバーヘッドコンソールは、アルミ仕上げで感心する美しさ。スイッチ1つ1つが精巧で、触感も心地良い。ロータリー・ダイヤルなどは、クルマ用としては最高の品質に思えた。
デジタル的な要素を削ったデザインに、33ストラダーレの開発チームは誇りを感じているに違いない。ルーフ部分のガラスは、スイッチひとつで透過性を変更できる。荷室は前後にあるが、リア側はエンジンで温度が上昇する。
トラディショナルな、加飾のない実直さ
試乗場所は、バロッコ・テストコース。誤解を恐れなければ、マセラティMC20(MCプーラ)の印象と重なる部分がある。近年の多くの高性能モデルへ備わらない、トラディショナルな、加飾ない実直さのようなものがある。その魅力が、更に磨かれている。
運転体験の感動を伝えるため、わざわざアルファ・ロメオを訪れるオーナーもいるとか。実際、筆者もその親しみやすさと洗練度の高さへ胸が打たれた。

V6エンジンは、沢山の空気を吸い込み、低域から力強い。僅かなターボラグは感取されるものの、適切なギアを選んでいる限り問題ない。ユーロ6排気ガス規制へ適合し、微粒子フィルターが備わるユニットとしては、サウンドにも惚れ惚れする。
ドレールは、V8エンジンを搭載したアルファ・ロメオ8Cへ匹敵する、音響を目指したという。2気筒少なくフィルターが介在し、エグゾーストには充分な空間を確保しにくく、簡単な目標ではない。それでも、放たれる響きは魅惑的。偉業と表現できるほど。




































































































































