特別な4台のアバルト/アルファ/ランチア、伊「アウトモトレトロ」に 注目のワケ

公開 : 2019.02.04 21:25

1000モノポストと750コンペティツィオーネ

まずは1965年製アバルト1000モノポスト・レコルト・クラッセGに注目だ。記念すべき年に向けてレストアが施されたこのクルマは、カルロ・アバルト自身が自分の名前を冠するブランドの100個目となる記録を打ち立てた、まさにその車両である。

クラスGの0-1/4マイル記録に対する挑戦は1965年10月、モンツァ・サーキットで行われた。この時にはアバルト自身が、リンゴしか食べない厳しいダイエットで体重を30kg落として臨んだと言われている。

982ccのツインカム・エンジンを搭載するこのフォーミュラ2ベースのアバルト1000モノポスト・レコルト・クラッセGは、0-1/4マイルと0-500mでポルシェBMWの記録を塗り替えた。

この1000モノポストはFCAヘリテージが展示するアバルトが関わった4台のクルマの1つだが、中で最も古いモデルは、1955年製アルファ・ロメオ750コンペティツィオーネだ。

このクルマはただのアルファではない。本物のワンオフで作られた車両で、1951年にレース活動をやめたアルファ・ロメオが、またレースに復帰するために誕生した。マリオ・ボアノがデザインしたボディを持ち、1488cc軽量合金製ツインカム4気筒エンジンを搭載する。

だが、テストでその可能性が見られたにも関わらず、アルファ・ロメオはサーキットに戻らなかった。だからこそ、これは同時代に作られた他のアルファとは一線を画す、独特の外観を持つ唯一無二のクルマなのだ。

もちろん、フィアット500を抜きにアバルトを讃えることはできない。しかし、特にこの個体は特別な1台だ。

詳しくみていこう。

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