未来は過去にアリ? 麗しきリバイバル・モデル 10選(1) 33ストラダーレにカウンタック リモコン操作だったSMトリビュート

公開 : 2026.06.14 17:45

安全性や空力特性が追求され、見た目が収束方向にある近年のモデルたち。そんな中で、過去に未来を求めたリバイバル・モデルは少なくありません。UK編集部が、特徴的な10台をご紹介します。

過去に未来を求めたリバイバル・モデル

最近のモデルは安全性や空力特性が追求され、サイズが拡大するのと同時に、必然的にフォルムが収束する方向にある。新しいスタイリングを創出するデザイナーたちが、もっと自由だった時代のクラシックへ、アイデアを求めたとしても不思議ではない。

ミニ・クーパーやフィアット500アルピーヌA110などは、そんな傾向を如実に体現したモデルだろう。だが、オリジナルの素晴らしさを知っている人は、歓迎しないかもしれない。往年の方が美的水準は高かった、とお感じの人は少なくないと思う。

DS SMトリビュート(2024年)
DS SMトリビュート(2024年)

ピニンファリーナやベルトーネ、イタルデザイン、ザガートといった名門は、今でも息を呑む造形美を創出してきた。そんな黄金期に、経緯を示すことは当然ともいえる。

そこで今回は、過去に未来を求めたリバイバル・モデルの中で、筆者へ強い印象を残した10台を選出してみた。読者が復活を望むクラシックは、きっと他にもあるだろう。

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(2023年)

新たなフラッグシップモデルとして、アルファ・ロメオが2023年に発表したのが33ストラダーレ。「回顧ではなく感動」を求めた、デザイナーのアレハンドロ・メソネロ・ロマノス氏とセザール・バロー氏は、1960年代のオリジナルが持つ美形を尊重した。

コーチビルダー、カロッツエリア・トゥーリング・スーパーレッジェーラ社が製造したのは、僅か33台。3.0L V6ツインターボで620psの後輪駆動か、トリプルモーターで750psの四輪駆動を選択できたが、最高速度はどちらも321km/hに届いている。

アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(2023年)
アルファ・ロメオ 33ストラダーレ(2023年)

パーソナライズも可能だったが、最終的にはアルファ・ロメオの承認が必要だった。お値段は、仕様次第で250万ポンドに達したといわれるが、瞬く間に完売したそうだ。

マニアな小ネタ:これには、開発が中止されたスーパーカーの技術が流用されている。カーボン製モノコックの下半分を、マセラティMC20と共有するのはそのためだ。

ランボルギーニカウンタック LPI 800-4(2021年)

1971年に発表された、カウンタック LP500 プロトタイプの50周年を祝うべく、2021年に発表されたのがカウンタック LPI 800-4。開発コードにちなんで、販売は112台に限られたが、技術水準は量産モデルと肩を並べた。

「過去に触発され、未来へ向けて生み出される」という主張どおり、キャビン部分はカーボン製モノコックで、6.5L V12エンジンはハイブリッド化。814psの大パワーは前後4本のタイヤへ伝えられ、0-100km/h加速2.8秒、最高速度354km/hが主張された。

ランボルギーニ・カウンタック LPI 800-4(2021年)
ランボルギーニ・カウンタック LPI 800-4(2021年)

ベースは、同時期のアヴェンタドールの進化版となる、シアンFKP37。スタイリングを担当したのはミチャ・ボルケルト氏で、「コピーやレトロデザインではなく、オリジナルのオマージュとして、独自性あるデザインの創出を目指しました」としている。

マニアな小ネタ:特別な顧客へ届けるべく、オリジナルのLP500のワンオフ・レプリカも製作されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・デイビス

    Simon Davis

  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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