【1928年開始の徹底試乗テスト】ヴォグゾール・グランドランドX 70km/L超は限定的

公開 : 2020.05.03 08:50

意匠と技術 ★★★★★★★★★☆

ヴォグゾールの車名にXを冠する3車種の中で、グランドランドXは最大のモデルだ。その下にはクロスランドXとモッカXがある。

ベースとなるPSAグループのEMP2は、プジョー508からシトロエンベルランゴまで、幅広い車種に使用されるプラットフォーム。なかでも関連性が高いのはプジョー3008で、生産もそれと同じく、フランス東部のソショー工場で行われる。

充電ポートは左リアフェンダーに。車載の3.7kWチャージャーを使えば、3時間半でのフル充電が可能。500ポンド(約7万円)の7kWチャージャーなら、その時間を半減できる。
充電ポートは左リアフェンダーに。車載の3.7kWチャージャーを使えば、3時間半でのフル充電が可能。500ポンド(約7万円)の7kWチャージャーなら、その時間を半減できる。

となれば予想できるだろう。このヴォグゾールは3008ハイブリッド4の兄弟分にあたり、同じハイブリッドパワートレインを搭載している。

ベースとなるエンジンは、1.6Lで200psを発生するガソリンターボで、フロントに横置きされる。これをサポートする電気モーターは2基で、いずれも100ps以上を発生。今後登場する前輪駆動版では、これが1基となる見込みだ。

リアに積まれ、後輪をダイレクトに駆動するそれは113ps。フロントのそれは109psで、エンジンと8速ATとの間に配置され、スターターとジェネレーター、そして必要とあれば駆動用モーターとしても機能する。

ヴォグゾールによれば、トータルでのシステム出力をなかなか強力な300psとしている。最大トルクも、53.0kg-mとなかなか太い。

この四輪駆動ハイブリッドのメカニカルレイアウトは、トヨタレクサス三菱BMWボルボがすでに採用しているもの。機械式4WDシステムを持たないことで生まれたスペースは、バッテリーの積載に充てられる。グランドランドXは、ここにグロスで13.2kWhのリチウムイオンバッテリーパックを置く。

グランドランドXのサスペンションは、フロントがストラット、リアがコンパウンドクランク式のトーションビーム。だがこの4WD仕様では、リアサスペンションがマルチリンクとなり、ホイールの位置決めで勝る。

公称重量は1800kg。全長4.5mのクルマとしては重いが、PHEVのSUVとしてはそれほどでもない。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

オペルの人気画像