【コロナ後はどこへ行こうか】最高のドライブの見つけ方 今からできる準備は

公開 : 2020.08.30 20:18

アクセルの踏み方

重要なのは、馬鹿げたスピードで運転しないことだ。自分のためだけでなく、他の道路利用者が不測の事態に陥った場合に備えて、常に余裕を持って運転しよう。普通の道路で普通のクルマを楽しむためには、暴走することが最善の方法ではない。

もちろん、現代のクルマは限界を超えないように設計されているが、限界ギリギリのところで最大限の能力を発揮するクルマはほとんどない。ボディコントロールを失ったり、ブレーキが効かなくなったり、タイヤが外れたりするかもしれない。

自己中心的な運転はやめよう
自己中心的な運転はやめよう

これは、いままで私が若いドライバーたちに教えてきたことでもあるのだが、公道でアグレッシブな運転をしようとすると、楽しみが減るどころか、それ以降の人生を狂わせかねない。

人間の脳はクルマのスピードに適応できないと言われている。暴走するクルマが一度バランスを崩し始めると、ただステアリングにしがみついているだけになってしまう。

自分がどのように運転しているのか、そしてそれがクルマの挙動にどのような影響を与えるのかを考えてみてほしい。元レーシングドライバーのジャッキー・スチュワートがいつもアドバイスしていたのは、右足の裏に卵が挟まっていると想像して、それを壊すほどアクセルもブレーキも強く踏んではいけないということだ。

限界に達していなくても、4本のタイヤに均等に負荷をかけることで、グリップ力を最大限に引き出すことができる。ペダルを踏んだり、ステアリングをひねったりするのは逆効果だ。

アクセルペダルの踏み方を少し変えるだけで、コーナーでのクルマの姿勢にどのような影響を与えるのか意識してみる。少し緩めるとノーズが入り、少し踏むと外へ向いていく。繰り返しになるが、こうした姿勢変化は性能の限界に達しなくとも体感できるのだ。

私にとっては、このようにクルマの挙動を管理することがドライビングのすべてであり、サーキットに出た場合はなおさらだ。

何時に、誰と出発するか問題

さて、準備ができたら出発だ。

アラームをセットして、渋滞の少ない時間帯に行くようにしよう。私はいつもそうして、混雑を避けるようにしている。

気の合う仲間とのドライブも楽しい
気の合う仲間とのドライブも楽しい

急ぎの試乗レビューが必要な時は、朝の4時までに起きて出かけることが多く、ほとんどの人のアラームが鳴る前に2時間も人のいない道を走ることがある。その時間の中では、誰でも素晴らしい道路を楽しむことができる。

長距離の旅では、1人で行くか、仲間と一緒に行くかが最も重要であり、自分勝手な私は、ほとんどの場合、1人で行きたいと思っている。長旅で他の人に気を遣うことで、窮屈に感じたり、楽しみが損なわれたりするのは残念だ。

私は早起きして、静かに過ごすか、あるいは大音量で音楽を聴くのが好きだ。会社の人と一緒にそんなことをしていたら、周りから怪しまれてしまう。

昨年のジュネーブ・モーターショーでは、憧れのマクラーレン720Sを英国まで運転する機会に恵まれ、非常に興奮した。友人や同僚に「乗せていってくれないか」と声をかけられるまでは。

私は迷ったが、間違いなく「運転を分担しよう」という話になるだろうと考えたので、丁重に断らせてもらった。

おすすめ記事

 

自動車ニュースの人気画像