【詳細データテスト】BMW M2 ミドシップ勢に肉薄するハンドリング ハードでもしなやかな足回り 価格と重量には不満あり

公開 : 2020.08.29 11:50  更新 : 2020.09.05 00:00

購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆

このM2 CSを手に入れたとして、日々の移動手段に使えないと考える理由はない。

車両価格は7万5320ポンド(約1054万円)、テスト車の仕様では8万3260ポンド(約1166万円)。この金額を支払えるなら、入手はそれほど難しくない。

値落ちの少なさで、M2 CSに大きく差をつけるのはアルピーヌA110 Sだ。それでもこのコンパクトで速いBMWは、上位クラスのC63 Sクーペを残価率で上回る。
値落ちの少なさで、M2 CSに大きく差をつけるのはアルピーヌA110 Sだ。それでもこのコンパクトで速いBMWは、上位クラスのC63 Sクーペを残価率で上回る。

BMWは、少なくとも2200台を生産するというが、これは上限ではなくあくまで最低限の目標値で、需要があれば増加する可能性がある。

しかしながら、覚えておかなくてはならないことがある。今年9月には、S55ユニットはもはや欧州のエミッション基準に適合できなくなり、生産の終了が予定されている。英国で購入を検討しているなら、ためらっている暇はない。

ただ、違う考えかたもある。Mモデルのトップグレードとなれば、そのスペシャル性に乗じて、プレミアム価格を付ける業者もあるだろう。その場合、10万ポンド(約1400万円)を上回ってもおかしくない。

いっぽうで、最新のM4 CSやM3 CSはかなり値落ちしており、低走行距離の個体が5万5000ポンド(約770万円)を多少上回る程度で手に入る。新車時より3万ポンド(約420万円)は安い価格だ。

われわれとしては、M2 CSが同じ轍を踏むとは考えていない。少なくとも、兄貴分たちよりはこちらのほうが走りに優れているからだ。とはいえ、1年前後は待つことをいとわない見る目のある買い手が、結果として出費を抑えることになるだろう。

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