【最新の500は純EV】フィアット500新型 試作車へ試乗 エンジン版と共存へ 前編

公開 : 2020.09.09 10:20  更新 : 2020.09.09 10:44

改善したドライビングポジション

プロトタイプということで、車内のプラスティック製パーツや、インフォテインメント・システム、レベル2に対応する自律運転支援システムなどは、完全ではないと説明を受けた。10月には調整が終わるのだろう。それ以外は、ほぼ完成版と考えて良いようだ。

運転席に座って真っ先に気付くのが、ドライビングポジションの改善。これまでの500の場合、シートの上に乗っかっているような雰囲気があった。

フィアット500 プロトタイプ
フィアット500 プロトタイプ

新しい500では、快適な運転姿勢をすぐに取ることができる。シートとステアリングホイール、ペダル類の位置関係も良い。

とはいえ、シート自体の快適性は、もうひとつ。高速道路を長時間運転する相棒には、なりにくいかもしれない。

車内は、従来より広くなっている。フロントシート側では、頭上や肩周りの空間に余裕が出た。小物入れのスペースも増え、使いやすい工夫もされている。リアシートは、背の高い大人には少々狭い。1時間も乗りたいとは思わないだろう。

荷室空間も広くなっている。しかし今回はカブリオレで、ソフトトップが畳まれるぶん、大きさが限られている。リアシートを起こした状態だと、小さなかばん2・3個くらいしか入らない。

この最新の500は、多くの人にとって初めての電気自動車にもなるだろう。電気自動車だから買うのではなく、500を買ったら電気自動車も選べた、という動機にもなりそうだ。

観察はこのくらいにして、後編では走り出してみよう。

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