【ミュンヘンのオープン・スポーツ】BMW Z 全モデルを振り返る 30年以上の歴史

公開 : 2020.11.15 05:50

BMW Zモデルは、子会社のテヒニークが開発した2シーターのオープン・スポーツカーです。奇抜なアイデアで人々を驚かせたZ1から最新のZ4まで、刺激的なドライビングを提供してきた30年以上の歴史を振り返ります。

もくじ

ミュンヘンの空に思いを馳せる
なぜ「Z」なのか?
BMW Z1
BMW Z2
BMW Z3(1995年~2002年)
BMW Z3クーペ
BMW Z3 Mロードスター&Mクーペ
BMW Z4(2002年~2008年)
BMW Z4 Mロードスター&Mクーペ
コンセプトクーペ ・ミッレミリア
BMW Z4(2009年~2016年)
Z4に訪れた変化
BMW Z4(2019年~)
日本のいとこ、トヨタGRスープラ
BMW Z07
BMW Z8
BMW Z9

ミュンヘンの空に思いを馳せる

text:David Finlay(デビッド・フィンレイ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

戦前の328と1950年代後半の507以降、BMWには2シーターのオープン・スポーツカーは存在しなかった。BMWテヒニークという子会社がZ1と呼ばれるロードスターのコンセプトを作るまでは。

BMWは1989年にZ1の生産を開始し、それ以来ほぼ毎年、「Z」の名を冠するモデルを購入することが可能になった。ここでは、Z1から順に、成功したモデルとそうでなかったモデルを紹介していく。

BMW Z4 M
BMW Z4 M

なぜ「Z」なのか?

「Z」と呼ばれるには理由がある。

開発元のBMWテヒニークGmbH(1985年に設立され、2003年にBMWフォルシュング&テヒニークに社名変更)は、グループ内でZTと呼ばれていた。つまり社内での呼称に基づく車名なのだ。

テヒニーク(Technik)は「技術」の意味を持つ。
テヒニーク(Technik)は「技術」の意味を持つ。

Zはドイツ語で「未来」を意味する「Zukunft」の頭文字だとよく言われている。

BMW Z1

170psの2.5L 6気筒エンジンを搭載したZ1は、取り外し可能な樹脂製のボディパネル、アンダーボディのエアロダイナミクス、マルチリンク・リア・サスペンションなどを備え、1980年代後半のBMWとしてはかなり過激なものだった。

なかでも人々を驚かせたのは、下方に収納されるドアだった。ドアを下げた状態でも運転することができたが、これが合法かどうかは国によって異なる。

BMW Z1
BMW Z1

1991年に8000台が生産され、その大部分(81%)がドイツで販売された。その後、4年間はZモデルが生産されることはなかった。

BMW Z2

実現しなかった(少なくともまだ実現していない)Zモデルは、Z2である。

数年前から、MINIのプラットフォームをベースにした前輪駆動モデルや、マツダMX-5(ロードスター)のライバルとなる可能性のある四輪駆動モデルについての憶測が流れていた。

BMW Z2
BMW Z2

しかし最近になって、その話題はすっかり聞かれなくなってしまった。もしBMWがZ2を生産するとしても、おそらく近い将来ではないだろう。

BMW Z3(1995年~2002年)

初代Z3は、ドイツ国外でのみ製造された最初のBMWだった。生産はすべて米サウスカロライナ州グリアのスパータンバーグ工場で行われた。

1995年に発売された当初は、1.8L、後に1.9Lの控えめな4気筒エンジンが用意されていた。ハンドリングバランスには優れていたが、140psを下回る出力は、評論家やジェームズ・ボンドファンを感動させるものではなかった。

BMW Z3
BMW Z3

世紀の変わり目には、231psの6気筒エンジンが登場した。