ハイブリッドの英国価格は395万円から チャオ!フィアット・グランデ・パンダ(2) ポップに市街地を駆け回る

公開 : 2026.02.19 18:10

欧州COTYで最終選考へ残ったグランデ・パンダ 洒落たデザインに1.2L 3気筒ハイブリッド 使い勝手良いインテリア 市街地で小気味いいダッシュ 積極的にボディを導ける操縦性 UK編集部が試乗

小気味いいダッシュ力 6速MTの方が面白い

大きくなって生まれ変わった、フィアット・グランデ・パンダ。1.2Lハイブリッドには、電圧48Vで稼働し、29psを発揮する駆動用モーターが組まれる。トヨタヤリスほどは電気だけで走れないものの、渋滞時のノロノロ走行には対応できる。

システム総合で110psだから、パワフルというわけでもないが、市街地で小気味いいダッシュを決められる。中域での粘り強さもなかなか。1380kgと軽く仕上がったボディに、充分な動力性能といっていい。低回転域では、若干ぎこちない場面もあるが。

フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)

タコメーターがなく、アクセルオフでの回生ブレーキは常にオン。6速デュアルクラッチATには、マニュアルモードがない。DとLを選べるが、その差はかなり小さい。もう少し、運転の楽しさを高める仕掛けが欲しい。

英国には、非ハイブリッドの1.2L 3気筒ターボに6速MTという組み合わせもある。クラッチペダルに慣れているなら、こちらの方が運転は面白いだろう。

積極的にボディを導ける 前席は乗り心地良好

ステアリングは、反応が若干曖昧なものの、フロントタイヤのグリップ状態を感じ取れるフィードバックは得られる。タイヤは、少しスポーティなグッドイヤー。しっかり路面を掴み、積極的に四角いボディを導ける。

サスペンションは、鋭い入力や細かな凹凸を巧みに受け流し、前席に座っている限り乗り心地は良好。後席側は、快適性でやや劣るように感じた。大きな段差は処理しきれず、もう少しストロークが長ければ、より質感は増すだろう。

フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)

運転支援システムはひと通り備わり、不要なら物理スイッチで簡単にオフにできる。アダプティブ・クルーズコントロールの制御は、一世代前の水準へ近い。

最近では珍しいほどお手頃 燃費は今ひとつ

既に好調に売れているグランデ・パンダだが、その理由の1つはお値段にある。ハイブリッド版の英国価格は1万8995ポンド(約395万円)からと、最近では珍しいほどお手頃に設定された。非ハイブリッドの6速MTなら、もっと低価格になる。

トリムグレードは、英国ではポップ、アイコン、ラ・プリマの3段階が用意される。基本装備は充実し、オプションの選択肢は少なく、グレードによって装備が増していく設定。深く悩まず選べるはず。

フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)

丸1日、グレートブリテン島を走らせた試乗での燃費は、平均17.7km/L。1.2Lハイブリッドだから、もう少し伸びても良いだろう。カタログでは19.6km/Lがうたわれる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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