新型アルピーヌ『A110』低車高のEV用プラットフォーム採用へ CEOが重要視するポルシェ911との比較 オープンや2+2も計画中

公開 : 2026.02.18 17:05

アルピーヌA110の次世代モデルは、ルノー5ターボ3Eと同じプラットフォームを採用する予定です。現行車と同等の低車高設計となり、複数の派生モデルが展開されます。CEOへの単独インタビューで明らかになりました。

いままで以上にスポーティに

アルピーヌが来年発売予定の『A110』の後継となる新型EVは、プラットフォームと主要部品をルノー5ターボ3Eと共有する。

アルピーヌのフィリップ・クリーフCEOは、先日パリで開催された自動車イベント『レトロモビル』でAUTOCARの単独インタビューに応じ、両車の密接な関係性を明かした。新型EVからは複数の派生モデルが生み出され、ポルシェ911に対抗することになるという。

A110の次世代モデルは高性能EVとなる(画像は現行モデル)
A110の次世代モデルは高性能EVとなる(画像は現行モデル)

新型EV(A110の名称は継続)は現行モデルより「わずかに」全長が長いものの、4灯式ヘッドライトやミドシップ車らしいシルエットは継承される。

3代目となる新型A110とルノー5ターボ3Eは、『アルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム』(APP)と呼ばれる新開発のアルミ製シャシー構造を採用する。70kWhバッテリーを乗員後方に配置することで、車高を低く抑える設計だ。

したがって新型A110の全高は現行モデルと同等になる、とクリーフCEOは述べた。ドライバーの足はF1マシンのように高めに位置し、シートは大きくリクライニングするなど、さらにスポーティなドライビングポジションになるようだ。

四輪駆動バージョンにも期待

最高出力は現行A110 Rウルティムの350psを上回ると見込まれる。リアに搭載された2基の電気モーターで駆動するが、5ターボ3Eと同様にインホイールモーターが採用される可能性もある。

5ターボ3Eでは、インホイールモーターにより合計出力540psを発生。0-100km/h加速は3.5秒未満、最高速度は270km/hとされている。

新型A110とプラットフォームを共有するルノー5ターボ3E
新型A110とプラットフォームを共有するルノー5ターボ3E    ルノー

APPは多様なパワートレイン構成に対応可能なため、フロントモーターを追加した四輪駆動版A110の登場も期待できる。ただし、障壁の1つとなりそうなのが価格だ。参考までに、2027年発売予定の5ターボ3Eは14万ポンド(約2900万円)から。

フランス流「匠の技」を継承

クリーフCEOはAUTOCARに対し、新型A110の目標車両重量は約1500kgに設定され、バッテリーの持続性能についてはニュルブルクリンクを全開走行で3周、あるいは公道走行で480km以上の航続距離を実現すると語った。

同氏は2023年にアルピーヌに移籍する前、フィアットフェラーリ(458スペチアーレと296 GTBの開発を主導)でエンジニアとして経験を積んだ人物。そんな彼がアルピーヌの特性として挙げたのが、軽さ、繊細なハンドリング、そしてフランス流の「サヴォアフェール(匠の技、職人技)」だ。

特に、サヴォアフェールは現行A110にも見られ、次の世代に引き継がなければならないと考えているようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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