チャオ!フィアット・グランデ・パンダ(1) 「愛で作られた」コンパクトカー 室内に竹が使われる理由はもちろん?

公開 : 2026.02.19 18:05

欧州COTYで最終選考へ残ったグランデ・パンダ 洒落たデザインに1.2L 3気筒ハイブリッド 使い勝手良いインテリア 市街地で小気味いいダッシュ 積極的にボディを導ける操縦性 UK編集部が試乗

欧州カー・オブ・ザ・イヤーでは最終選考へ

シトロエンC3のイタリア版兄弟といえる、フィアット・グランデ・パンダ。2026年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーでは、最終選考へ勝ち残っていた。優勝は新しいメルセデス・ベンツCLAへ奪われたが、既に市場での人気は高いようだ。

情報では、左ハンドル車の売れ行きが好調で、右ハンドル車の提供は3月まで待つことになるとか。それでも、英国人の熱い要望へ応えるように、左ハンドル車がグレートブリテン島へ上陸を果たした。チャオ、パンダ!

フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)

ステランティス・グループのモデルだから、純粋なガソリンエンジン版とハイブリッド版、駆動用モーター版の3種類が用意されている。後者のグランデ・パンダ・エレクトリックは、また別の機会にご紹介しよう。

洒落たデザインに1.2L 3気筒ハイブリッド

生まれ変わったパンダは、全長3999mm、全幅1763mmと、従来からだいぶ成長した。「グランデ」を掲げたところは、正しい判断に思える。シティコンパクトとして乗れる大きさだが、想像より実物は大きい。

筆者は、小さなクルマほど運転する喜びが詰まっていると考えているから、拡大は少し残念ではある。大きなドアミラーを含めると、幅は2017mmに達してしまう。

フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)

フィアットらしく、デザインは洒落ている。ボディサイドにはPANDA、テールゲートにはFIATとエンボス加工され、ヘッドライトやテールライトのグラフィックも可愛い。ボディカラーは7種類。ディティールを観察する楽しみがある。

エンジンは、プジョーシトロエンでもおなじみの、1.2L 3気筒ガソリンターボ。非ハイブリッドは100psと20.8kg-mを発揮し、6速MTが組まれる。ハイブリッドは電圧48Vのシステムで、6速デュアルクラッチATに29psの電気モーターが組み合わされる。

使い勝手良いインテリア EV版より僅かに広い

インテリアは、おしゃれなデザインでありつつ、しっかり使い勝手も良い。フィアットのリンゴット工場屋上にあったテストコースをモチーフにした楕円が、ダッシュボードとモニターパネル、センターコンソールを縁取る。

鮮やかなイエローの差し色が随所を彩り、内装素材の質感も低くない。シートのクロスには、「フィアットの愛で作られたパンダ」といった意味のキャッチコピー。ボディと同様に、随所へのこだわりを感じる。

フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)
フィアット・グランデ・パンダ・ラ・プリマ(欧州仕様)

前席側は、座面が大きく座り心地良好。左ハンドル車の場合、アクセルペダルの位置が右側へ寄りすぎているかもしれない。

フロア部分に駆動用バッテリーが載らないため、グランデ・パンダ・エレクトリックより、後席側の空間は僅かに広い。全長4m以下のモデルとして、納得できるゆとりがある。荷室も51L広いとのこと。工夫しないと、沢山の荷物は積めないが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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