【ハイテクの旗艦SUV】新型BMW iX 発表 510psの次世代EV 発売は2021年後半を予定

公開 : 2020.11.14 18:50  更新 : 2021.06.04 13:20

BMWのテクノロジー・フラッグシップ、新型iXが発表されました。2013年以来の完全EVで、最高出力510ps、航続距離600kmを実現。アウディeトロンのライバルとして、2021年発売予定です。

BMWの最先端技術を満載

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

BMWの新型電動SUV、iXが発表された。欧州では来年後半に発売される予定で、同社の「テクノロジー・フラッグシップ」としての役割を担っている。

5人乗りで、4輪すべてを駆動する2基の電気モーターから最大507psを発揮する。BMWの研究開発責任者であるフランク・ウェーバーによると、0-100km/h加速は5秒以下、航続距離は600km以上になるという。

新型BMW iX
新型BMW iX    BMW

iXはBMWにとって、7年前のi3に続く2番目の完全EVとなる。ウェーバーによれば、iXの車名は電動シリーズ「i」のトップに君臨することと、テクノロジーをアピールするために選ばれたという。

iXは、アウディeトロンメルセデス・ベンツEQCテスラモデルXニオES8などのライバルEVとなる。

ウェーバーによると、外見上はX5とほぼ同じサイズだが、車内はカーボンを多用したプラットフォームのおかげで、「X7に匹敵する居住性と積載スペースを実現している」という。

iXは、社内コードネーム「i20」として開発された。EV、ガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車を同じプラットフォームで作るという以前の計画から脱却を図っている。

内部の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)構造を支える新しいアルミニウム製スペースフレームと、アルミニウム、複合プラスチック、CFRPを組み合わせたボディを採用。

ウェーバーは、このプラットフォームを「全くの新開発」と表現しているが、3シリーズやX5などに採用されているCLARとの「高い互換性」があるとしており、将来的に他のEVにも採用されることを示唆している。

シャシーの主要構造を共有することで、BMWはドイツのディンゴルフィン工場で5、6、7、8シリーズと並んでiXを生産できるようになる。

SUVながら高い空力特性を実現

スタイリングとしては、2018年に発表されたiネクスト・コンセプトの物議を醸したデザインを踏襲している。大きなクローズド・グリル、シンプルなサイドボディ、フレームレスドアなどを採用。

フロント・ラジエーターを必要としないため、大きなグリルには、運転支援システムに必要なカメラ、レーダー、センサーが収納されている。

新型BMW iX
新型BMW iX    BMW

また、BMWの最新モデルで初めて、固定式のクラムシェル・スタイルのボンネットを採用する。デザイン責任者であるドマゴジ・デュケツは、「従来のエンジンやフランク(フロント・トランク)がなければ、お客様がボンネットを開ける必要はありません」と述べている。

フロントガラスのウォッシャータンクには、グリル上部のBMWエンブレムからアクセスすることができる。

BMWの伝統的なコロナ・リング・ライトは、スリムなヘッドランプ上部にある4つのLEDに置き換えられた。フルLEDライトが標準装備されているが、オプションでレーザー・ライトを指定することも可能だ。

フロントバンパー内の最小限のエアダクト、フラットなアンダーボディパネル、一体化されたドアハンドル、傾斜したフロントガラスなどの採用により、Cd値0.25を実現した。

ホイールハウスのサイズはX7と同様で、最大22インチの空力特性に最適化されたホイールと275/40のタイヤが装着される。

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