人間より先に危険を「察知」 フォルクスワーゲンのCar2X搭載車が200万台突破 車両同士の通信技術
公開 : 2026.02.19 17:05
フォルクスワーゲンは最近「Car2X」搭載車が欧州で200万台を超えたと発表しました。車両同士あるいは交通標識と通信することで、事故や渋滞といったトラブルを素早く検知するというシステムです。
事故や渋滞を素早く検知
安全性を高めるために、車両同士、あるいは車両と周辺インフラが通信するという概念は、欧州では20年以上開発されてきた。そして今、成熟期を迎えつつある。
フォルクスワーゲンによれば、200万台以上の自社車両が「Car2X」技術を搭載しており、「局所的な群知能」を活用して、道路上の危険な要素を警告できるという。

このシステムはゴルフ、Tロック、ティグアン、タイロン、パサート、ID.3、ID.4、ID.5、ID.7など、複数のモデルで標準装備またはオプションとして用意されている。
2000年代には、大手自動車メーカーや電子機器業界の支援を受け、当時V2V(車両間通信)と呼ばれる技術に多くの企業団体が取り組んでいた。初期のV2Vの原理は単純明快で、すでに広く普及していた無線LANを活用するというものだった。
当時の通信距離は500m。専用ソフトウェアを使用し、複数の車両で構成されるP2P(ピア・トゥ・ピア)ネットワークに参加する。つまり、近隣の車両同士で直接通信することができる。
フォルクスワーゲンのCar2X対応車両は、車両間およびインフラとの通信が可能で、その際にモバイルネットワークの受信は不要だ。
ACCと組み合わせて加減速も
通信はミリ秒単位で行われるため、前方車両による緊急ブレーキ、突然発生した渋滞、あらゆる方向からの緊急車両接近など、さまざまなイベントを瞬時に検知できる。道路脇のインテリジェント・ユニットや他車両との接続により、逆走車両、渋滞、異常気象、路上の人・動物・物体といった特定事象の警告が可能となる。
ドイツではすでに1000台の移動式交通標識にCar2X技術が搭載され、オーストリアでは高速道路網全域に路側ユニットが設置されている。他の欧州諸国もこうした装置や緊急車両・特殊車両の導入を進めている。

Car2X技術はWi-Fi規格に準じており、車両間800mの範囲で警告情報を交換できる。通知プロセスはオープンかつ標準化されており、全メーカーの車両間で通信が可能だ。個人を特定することはなく、情報交換は匿名で行われる。
他の車両センサーとも連携可能だ。例えば、フォルクスワーゲンのオプション装備「トラベルアシスト」とCar2Xを組み合わせると、まだ見えていない前方の渋滞を検知した際、車速を自動的に減速させることができる。車線変更時の加速制御にも活用できる。
フォルクスワーゲンは、いずれ二輪車、トラック、バス、自転車など他の車両もCar2Xの対象とすることを想定している。






















