プジョー308 フェリーヌ 1.6THP

公開 : 2014.01.28 17:53　　更新 : 2017.05.29 19:00

■どんなクルマ?

プジョー308は非常に優れたファミリー・ハッチバックで、われわれのテストでも4スターを獲得した。しかし、その時の評価は、ディーゼル・エンジンを搭載した1.6 e-HDiになされたものだ。今回、われわれは154bhpと308に搭載されるエンジンの中で最も強力なガソリン・ターボを積む1.6THPをテストした。

但し、最もパワフルとはいうものの、そのトルクに関しては2.0 e-HDiが37.7kg-m、1.6 e-HDiが27.5kg-mに対し、この1.6 THPは24.5kg-mと最も少ない数値ではある。

■どんな感じ?

プジョー308は、スマートでスタイリッシュで、何よりも運転していて愉しいクルマである。インテリアにしても、中心にレイアウトされるタッチ・スクリーンと、小径のステアリング・ホイールなど、小奇麗に配置されたダッシュボードが嬉しい。

この1.6ℓのターボ・ユニットは静かで滑らかで、非常に洗練されている。同じ1.6ℓターボのエコブーストに比べると活発さという意味では劣るが、それでも大きな差はない。同じ1.6ℓターボ・ユニットで123bhpも用意されるが、この154bhp版はアイドリングからクルージングまで静かで、1旧国道から2級国道まで本当のエンターテイメントをもたらしてくれるのだ。

但し、その小径のステアリング・ホイールは、一部のドライバーは直ぐに対応できるかもしれないが、大多数のドライバーには操舵力とレスポンスのバランスをとるのが難しいものだ。慣れれば問題ないのだが、短いテスト・ドライブではこれはマイナス点だ。

1.6ℓのTHPは高価で同じ排気量のディーゼルよりも£400(7万円)ほど高いだけでなく、ランニング・コストも高い。CO2排出量は134g/km、そして燃費は17.2km/ℓだ。ちなみに、e-HDiは18km/ℓ台が実質的にマークできるのだ。

今回テストしたフェリーヌ・トリムは、最も豪華なもので、充実した装備に加え18インチ・ホイールを履いていた。実際に購入するのであれば£1,600(27万円)安く17インチ・ホイールのアルーレ・トリムで充分かもしれない。

■「買い」か?

ガソリン・エンジンであれば、フォルクスワーゲン・ゴルフは308よりも上質の出来であるし、エンスージァスティックなどドライバーにはフォード・フォーカスのエコ・ブースト・エンジンの方が好まれるだろう。しかし、だからといって、308がそれらライバルよりも決定的に劣るかといえばそうではない。充分に選択対象になる1台である。

(ティム・ディクソン)