【WRCを闘ったホンモノ】ランチア、フィアットのラリーカーが勢揃い オートモビルカウンシル2021

公開 : 2021.04.12 11:45  更新 : 2022.11.01 08:57

ランチアラリー・エボリューション2

1982年から発効されたグループB規定に合わせて製作されたのが、ランチア・ラリーだ。

義務生産台数が200台に引き下げられ、先鋭化した専用マシンを製作し易くなった。フィアットはランチア・ブランドで参戦することにし、開発はアバルトが担当し、コンベンショナルなミドシップ後輪駆動を採用。

ランチア・ラリー・エボリューション2
ランチア・ラリー・エボリューション2    上野和秀

ミドに積まれる2L直4エンジンはラグのないスーパーチャージャーで武装したのが特徴だ。

デザインはピニンファリーナが担当し、最も美しいラリーカーと評された。

デビューした1982年は熟成に徹し、翌1983年は開幕戦のモンテカルロ・ラリーを皮切りに勝利を重ね、WRCのマニュファクチャラーズ・チャンピオンを勝ち取った。

今回展示されたのは、EVO-2として製作されたワークスカー。1984年のアクロポリス・ラリーを、アッティリオ・ベッテガ/セルジオ・クレスト組が4位で入賞したヒストリーを持つ。

現オーナーは日本で登録を済ませ、アルペン・クラシック・ラリーのSSで本気に走らせる熱血漢である。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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