50年落ちのランチア『フルビア1.3S』で子どもを送り迎え 旧車を毎日使い倒す生粋のイタリア人「乗るためのクルマです」

公開 : 2026.04.09 17:05

1300cc V4エンジンを搭載した1973年式のランチア・フルビアで子どもの送り迎えや買い物をしている、英国在住のジュゼッペ・ミネッティさん。クラシックカーですが毎日使用し、路上駐車しているとのことです。

イタリア車を偏愛するエンスー

英国在住のジュゼッペ・ミネッティさんは、1973年式ランチアフルビア1.3Sのハンドルを握って、ロンドンで過ごす夏を楽しみにしている。

「ロンドンの冬はそれほど厳しくありませんが、路面が滑りやすくなったら、絶対にこのクルマでドライブに出かけるつもりです。砂利道や凹凸のある路面向けに設計されたクルマなので、本領を発揮するでしょう。フルビアは前輪駆動ですが、非常に細いタイヤも相まって、リアをドリフトさせられるような設計になっているんです」と彼は言う。

ジュゼッペ・ミネッティさんのランチア・フルビア1.3S
ジュゼッペ・ミネッティさんのランチア・フルビア1.3S    AUTOCAR

ジュゼッペさんは生粋のイタリア人で、これまでに30台以上のイタリア車を所有してきた。「以前所有していた2台のアルファ・ロメオ156 GTAを除けば、ほとんどがフルビアのような高回転型モデルでした」とのこと。

アルファ・ロメオGTVや見事な105のジュリアに、スパイダーを4台、フィアットX1/9は6台所有してきました。イタリア車以外で所有したことがあるのはたった3台で、どれも長続きしませんでした」

過度に気を遣わない気楽な毎日

ジュゼッペさんがフルビアを手に入れてから、取材時点でまだ6週間しか経っていなかった。

「これはフェンダーが張り出したモンテカルロ特別仕様車です。工場を出た当時は、1972年のラリー・モンテカルロで優勝した1.6 HFラリーカーのような見た目だったはずですよ」

ジュゼッペ・ミネッティさんのランチア・フルビア1.3S
ジュゼッペ・ミネッティさんのランチア・フルビア1.3S    AUTOCAR

「今は全体が赤一色に塗装されていますが、新車当時はラリーカー同様にボンネットとトランクリッドがマットブラックでした。夜間のステージでヘッドライトの反射を抑えるための仕様です。幸い、純正のバケットシートがまだ残っています」

「10年前にローマで徹底的なレストアが行われました。その後、英国ロングウィックのフルビア・クラシックス社が輸入して、ある人物に売却しましたが、その人は黒に塗り替えてしまったんです。個人的には今のほうが良いと思います。気に入らないのは、ボンネットの留め具がダミーなこと。本物だったらいいのに……」

ジュゼッペさんは、このクルマを個人売買で2万ポンド(約420万円)で購入した。

「レストアの記録や写真など、すべての履歴が文書で残っています。わたしは毎日乗っていて、子供を学校に送ったり、買い物に行ったり、ただ気ままにドライブして楽しんだりして、もう600km以上走りましたよ。駐車場所は(禁止エリアではない)路上です。過度に気を遣ったりはしません。乗るためにあるんですから」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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