【世界で戦う日本のSUV】日本では買えない大型SUV ホンダ/マツダ/スバル/三菱編

公開 : 2021.06.01 05:45

日本で買えないホンダ/マツダ/スバル/三菱の大型SUVを特集します。それぞれに各メーカー「らしさ」があります。

日本ではニーズ少ない大型SUV

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

ところ変わればクルマに求められる条件も異なるもの。

そんな一例が日本ではニーズの少ない大型SUV。

アキュラMDX
アキュラMDX    ホンダ

世界市場で戦う日本の自動車メーカーは、そんな海外市場向けの大型SUVやピックアップトラックを数多く生産している。

どんなクルマがあるのか?

今回は、ホンダ、マツダスバル三菱の日本にない大型SUVを紹介する。

ホンダのピックアップトラックはユニーク?

ホンダがアメリカ市場で販売する大型モデルは、SUVの「パイロット」とアキュラの「MDX」、そしてピックアップトラックの「リッジライン」だ。

3モデルとも同じプラットフォームから生まれた大型モデルであるが、ユニークなのはFFベースのモノコックボディを採用していること。

ホンダ・リッジライン
ホンダ・リッジライン    ホンダ

通常、このクラスになると多くのモデルがエンジン縦置きFRレイアウトのラダーフレームを採用するが、ホンダは独自の道を歩んでいるのだ。

そのためモノコックボディならではの乗り心地の良さで高い評価を得ている。

「パイロット」は全長4991×全幅1996×全高1793mmのボディに3列シートをおさめ、3.5LのV6のガソリン・エンジンを搭載する。

FFと4WDの両方を用意。価格は3万2550ドル(約390万6000円)~となる。

アキュラの「MDX」は全長5039×全幅1999×全高1704mmに3列シート。エンジンは3.5LのV6ガソリン。

FFとトルクベタリング機能を持つ4WDのSH-AWDが用意される。価格4万6900ドル(約562万8000円)~と、ホンダ版「パイロット」よりも高値に設定されている。

「リッジライン」は全長5339×全幅1996×全高1798mmに3.5LのV6ガソリン・エンジンを搭載。

ピックアップトラックなだけに2列シートの5名乗車となる。価格は3万6490ドル(約437万8800円)~。2017年の北米トラック・オブ・ザ・カーを受賞するなど評価は高い。

(北米仕様はインチ表示のため1インチ=25.4mmで計算。小数点以下は四捨五入)

「魂動」デザインで勝負するマツダ

マツダが海外市場で販売する大型SUVは「CX-9」と「BT-50」だ。

「CX-9」は北米市場をメインターゲットとする3列シートのSUVで、2016年より現行の第2世代モデルが発売されている。

マツダBT-50
マツダBT-50    マツダ

全長5065×全幅1968×全高1753mmは、日本国内で販売される「CX-8」よりも一回り大きくなる。

搭載エンジンは2.5Lのガソリン・ターボ・エンジン。価格は3万4160ドル(約409万9200円)~となる。

「CX-9」と「CX-8」はどちらも3列シートを特徴としているし、デザイン・コンセプトも同じ「魂動」。正直、2台の雰囲気は非常に似ている。

北米市場では「CX-8」が発売されていないため、「CX-9」は日本での「CX-8」のような役割を果たしているのだろう。

もう1つのマツダの海外向け大型モデルがピックアップトラックの「BT-50」だ。

こちらは、北米以外の幅広い世界市場をターゲットにしており、最新モデルは2020年6月に発表されたばかり。

新型の話題は、いすゞからOEM供給されることになったこと。

ベースとなるのは、いすゞの人気ピックアップトラックと「D-MAX」だ。

堅牢なフレーム構造を持ち、3Lのディーゼル・エンジンを搭載する。オーソドックスなピックアップトラックだ。

ただし、面白いのはOEMであっても、デザインは他のマツダ車と同じ「魂動」コンセプトを採用したこと。ライバルとは違った躍動感あるデザインが特徴だ。

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