【 eトロン系の主力に】アウディQ4 eトロン40へ試乗 203psで航続距離508km 後編

公開 : 2021.07.13 19:05

アウディの純EVで、売れ筋になるであろうQ4 eトロン。VW ID.4に並ぶ実力を備えるものの、ブランドとしては物足りない仕上がりだと英国編集部は評価します。

余裕のある車内に大胆なダッシュボード

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
アウディQ4 eトロンの車内空間は間違いなく広い。頭上空間も足もとも、このクラスのクロスオーバーとしてはかなり余裕を感じる。後部座席も同様だ。身長の高い大人でも、快適に長距離旅行を楽しめるだろう。

荷室空間も大きい。寝かされたリアウインドウが生む空間を活かし、大きなペットボトルを立てて置けそうな、深いサイドポケットも付いている。フロア下にもケーブルをしまえる空間がある。

アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)
アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)

ダッシュボードのデザインは、幾何学的な造形が大胆に用いられた。ステアリングホイールは、上下端がフラットに切り取られた形状だ。

ダッシュボード中央は3段階に別れており、1番上にインフォテインメント用タッチモニター、その下にエアコン系の操作パネル、さらにシフトセレクターとドライブモードのコントローラーがレイアウトされている。フロア寄りには小物入れもある。

造形としては新しく魅力的。だが従来のアウディに感じられた、惜しみなく追求されたような素材の質感や品質といった水準には届いていない。

試乗車のインテリアは内装材の目新しさも乏しく、指紋の残りやすい、光沢の強いパネルが大きな面積を占めていた。硬質でテクスチャの単調なプラスティックの成形部品も、少なくない量が用いられていた。センターコンソールやドアパネルなど。

純EVらしく運転しやすく力強い

ドアポケットの内側も、従来はフェルトやゴムコーティングが施されていたと思うが、Q4 eトロンはプラスティックのまま。走行中、小物がカタカタ音を立てそうだ。

カップホルダーにも、太さの違いに対応するアームが付いていない。こちらもカーブを曲がるたびにボトルが傾きそう。パネルや部品類の組み立て精度も、さほど高くはない様子。アウディのインテリアとして、疑問が残ってしまう。

アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)
アウディQ4 eトロン40 スポーツ(英国仕様)

反面、最新のデジタル技術はふんだんに投入されている。メーターパネルはモニター式で、ステアリングホイールにはタッチセンサーも備わる。拡張現実機能付きのヘッドアップ・ディスプレイは、細い脇道や混雑した交差点で有効に案内してくれるだろう。

それでは、実際の走りはどうだろうか。Q4 eトロンは純EVらしく、とても運転しやすい。後輪駆動とは関係なく、アウディに期待するであろう確実な足取りと、安心感を伴う力強さを備えている。

試乗車には20インチのホイールに、アダプティブダンパーが組まれていた。凹凸の目立つ路面では少々エッジ感のある振動が伴い、落ち着きのない場面もあるものの、高速域でも姿勢は安定。軽くない車重ながら、路面へ滑らかに追従できていた。

舗装の古い部分や隆起部分を通過すると、ロードノイズが若干目立つ印象。フロント・サスペンションは、大きなくぼみを処理しきれていない様子も感じられた。フロントタイヤとドライバーの位置が近いことも、印象に影響を与えているだろう。

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