【詳細データテスト】ポルシェ911 GT3 RS並みの走り 使い勝手は一歩後退 静粛性は皆無

公開 : 2021.08.21 20:25  更新 : 2021.09.05 20:03

走り ★★★★★★★★★★

ガソリンパティキュレートフィルターが、パフォーマンスカーの音を静かにするという話を聞いたことがあるかもしれない。もしそれが本当なら、新型GT3はそんな話がばかばかしく思えるくらいにその例外だ。どんな場合であっても、このクルマが静かだと感じることはない。

低速で走っている限りは、驚くほどに普通だ。ところが、フラット6を5000rpm以上回し、速度を上げると、音量が上がり、乗り心地は忙しなくなってくる。そして、じつに雄大なエンジン音に包まれる。

クロスレシオだが、公道上では4速より上で高回転型エンジンのおいしいところを堪能できない。そんなときに自動運転任せにしても不満を感じるようなDCTではないが、MTのほうが楽しめそうなのも事実だ。
クロスレシオだが、公道上では4速より上で高回転型エンジンのおいしいところを堪能できない。そんなときに自動運転任せにしても不満を感じるようなDCTではないが、MTのほうが楽しめそうなのも事実だ。    LUC LACEY

ロッカーアームからの機械的なチャター音は、回転が上がるにつれタービンのような凶暴で高音の叫びに取って変わられ、それがひたすら高まっていく。これほど熱心に唸りをあげるクルマは、ほかにないのではないかというほどだ。

うるさいが、うっとりするような音色だ。最高回転数での車内騒音が98dBAというのは、騒音制限のある走行会ではきっと問題になるだろう。それも望むところ、といった感じだろうが。

トランスミッションのギア比は、かなりクロスレシオで、トップギアは、2万ポンド(約280万円)級のコンパクトカーの多くのほうが高いくらいだ。とはいえ、エンジンの回転性能が、パフォーマンスを決定づけている。6000rpmを超えないとピークトルクに達しないが、3速でそこまで回しても113km/h止まりだ。とはいえ、エンジンはそこからさらに回転を上げ、シフトアップする直前には170km/hを超える。

いうまでもなくGT3は、エンジンを本気で回せば恐ろしいほど速いのだが、ハイペースを保つには回し続けなければならない。それにはワクワクするし、フィーリングは常にリニアで、いつどこで全開にできるかはこのうえなくはっきりと見通せる。ただしそうすると、家へ帰るにも全力を出さなければいけないようなタイプの走りとなる。

公道上で4速より上にシフトすると、スロットル操作への反応はダルになり、完全に燃費運転をしているような感覚になる。そのため、マニュアルモードが自動変速モードより魅力的なのは、変速操作そのものを楽しみたいときということになりがちだ。

ポルシェのDCTは大抵の場合、メタリック仕上げの短いシフトパドルで最高に素早い変速ができ、十分にスムースなので、低速で走らせるのもイージー。ただし、変速時のスナッチと、スロットルペダルを踏み込んだときのわずかなショックが出る場合もある。

結局、MTのほうがよりドライビングを楽しめるだろうと思わされるのだが、望めばそれを手に入れることが可能だ。とはいえ、大抵のユーザーはDCTにそれほどの不満を覚えないで済むだろう。

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