全体的な訴求力は充分に高い

サスペンションは、プロシードの専用設定。ハッチバックのシードよりロードホールディング性に優れ、落ち着いた乗り心地を実現している。GTグレードの場合は、さらに引き締められ印象が良い。

市街地を低速で走るような場面では、若干落ち着きが足りないものの、中速コーナーでは安定性が高い。だがパワートレインと同様に、シューティングブレークの見た目やGTという2文字に期待するほど、ドライバーの充足度が濃いとまではいえないだろう。

メルセデス・ベンツのシューティングブレークに対抗するべく、キアが送り込んだプロシードGT。発表当初より、スリークなフォルムは市民権をより得たように思える。

今回施されたデザイン主体のマイナーチェンジは、プロシードに込められた高い野望を、一層叶えやすくする内容だといえる。パッケージングに優れ実用的。ドライビング体験の満足度も低くはなく、全体的な訴求力は充分に高いと思う。

だが、ライバル視するプレミアム・ブランドの水準に届いていないことは確か。実用性や価格価値の面では、シード・スポーツワゴンの方が勝る。スタイリッシュだが、一呼吸おいて冷静に比べたいところだ。

キア・プロシードGT 1.6 T-GDi（欧州仕様）のスペック

英国価格：3万ポンド（450万円／予想）
全長：4605mm
全幅：1800mm
全高：1442mm
最高速度：225km/h
0-100km/h加速：7.5秒
燃費：−
CO2排出量：153g/km
車両重量：1540kg
パワートレイン：直列4気筒1591ccターボチャージャー
使用燃料：ガソリン
最高出力：203ps/5500rpm
最大トルク：26.9kg-m/1500-4500rpm
ギアボックス：7速デュアルクラッチ・オートマティック

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