トライトンと2台体制で英国市場復帰 三菱アウトランダー PHEV(1) 支持率上昇中のプラグインハイブリッド 四輪駆動で3列7シーター実現

公開 : 2026.10.21 18:05

三菱がL200(日本名トライトン)とアウトランダー PHEVの2台体制で、英国市場へ復帰しました。アウトランダーは2モーターに2.4L 4気筒ガソリンで、不満のない動力性能です。UK編集部が試乗します。

日産エクストレイルとCMF-CDを共有

5年前、三菱は英国市場から一時的に身を引いた。しかし、ピックアップトラックのL200(日本名トライトン)とハイブリッドSUVのアウトランダーという2台構成で、帰って来てくれた。ちなみに欧州本土では、ルノーのOEMモデルを中心に販売が続いていた。

近年の英国では、プラグインハイブリッドの支持率が上昇中。トヨタRAV4などが、同クラスでしのぎを削っている。ただし、現行アウトランダーは2021年の発売で、最新技術を搭載したモデルとまでは呼べない。

三菱アウトランダー PHEV ダイヤモンド(英国仕様)
三菱アウトランダー PHEV ダイヤモンド(英国仕様)

初代アウトランダーは、プジョーやシトロエンがOEMとして販売していた過去がある。一方の新型は、アライアンスを組む日産のエクストレイルや、ルノーのラファールとCMF-CDプラットフォームを共有する。

その事実は、横姿を観察するとうかがい知れる。ピラーの付け根や主要部品が組まれるハードポイントは、エクストレイルと酷似。ホイールベースもほぼ同じだ。

ツインモーターに2360ccの4気筒ガソリン

生産性が良くないアライアンス関係に思えるが、ハイブリッドシステムは各社による独自開発。アウトランダーのプラグインハイブリッドも日産のeパワーとは別物で、コンセプトは初代へ通じ、構成としてはホンダのものへ近いといえる。

日常的な走行は、前が137ps、後ろが115psの駆動用モーターが担当。2360ccの4気筒ガソリンエンジンは、専らスターター・ジェネレーターを回し発電に徹する。高速走行時にはエンジンがアクスルへ固定レシオで繋がり、前輪へパワーが伝えられる。

三菱アウトランダー PHEV ダイヤモンド(英国仕様)
三菱アウトランダー PHEV ダイヤモンド(英国仕様)

このガソリンエンジンは、先代アウトランダーにも採用されていた4B型。キャビンのフロア下へ敷かれる駆動用バッテリーは22.7kWhで、総容量はラファールのそれへ極めて近い。ガソリンタンクはリアシートの下へ位置し、53Lある。

スタイリングは、フロントグリルなどへクロームメッキが用いられ、存在感と力強さがある。ヘッドライトは両端の四角い部分で、グリルから伸びるスリムなユニットはデイライト。アルミホイールは、英国仕様ではポリッシュ仕上げの20インチを履く。

従来的な雰囲気で居心地が良いキャビン

キャビンは従来的な雰囲気で、居心地が良い。ステアリングホイールは4スポークで、エアコンの送風口はシンプル。ダッシュボードには沢山の物理スイッチが並び、シートはダイヤモンドステッチの上質なレザー仕立てで、好ましく感じる人は多いはず。

観察すれば、スイッチ類は日産と共有する事がわかる。感触はソリッドで、悪いことではないが。アームレストの素材は薄く、安っぽい金属調やカーボン調、ピアノブラックのパネルなどが混在し、全体的な統一感は高められるだろう。

三菱アウトランダー PHEV ダイヤモンド(英国仕様)
三菱アウトランダー PHEV ダイヤモンド(英国仕様)

試乗車はトップグレードのダイヤモンドで、ブラウンのレザーが華やかな印象を醸し出していた。シックな雰囲気がお好みなら、1つ下のナティバ・グレードでブラックを指定できるものの、人工皮革になる。カップホルダーや小物入れなどへ、不満はない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

三菱アウトランダー PHEVの前後関係

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