BMW X5 xDrive 25d

公開 : 2014.05.08 22:50  更新 : 2017.05.29 17:59

■どんなクルマ?

xDrive25dなるこの車は、3代目X5の新しいディーゼル・バージョンである。

4気筒エンジンを動力源とするプレミアムSUVの世界では、今や環境性能や経済性のみならず、手にしやすい車両価格とランニングコストまでもが求められるようになった。

BMWの公表値によると燃費は20.4km/ℓ、CO2排出量は156g/kmとなり、広いモデル・レンジで使用される4気筒2ℓターボのディーゼル・エンジンは8段ATを介して、最大出力218ps、最大トルク45.9kg-mを発生する。

標準モデルのsDrive(後輪駆動)と今回テストに使用したxDrive(4輪駆動)が用意され、価格幅は£42,940(636万円)から£45,245(670万円)。

最も興味深いのは、4気筒ディーゼル・エンジンのパフォーマンス、先代に負けず劣らずラグジュアリーかどうか、実際の計測でも公表値と同程度の燃費とCO2排出量を達成するかどうかだ。

■どんな感じ?

おそらく読者の多くのご想像通り、ロケットの如き速さは兼ね備えていない。ただし、ディーゼル・エンジンと巧妙に選択されたギア・レシオのお陰で停止時からの加速や高速道路でのスピードに不満を感じる事はこの手のエンジンにしては比較的少ない。

運転していて興奮するかと言えば、そうではないが、現実的な使用においてあらゆる局面を性能的にカバーしているためパフォーマンス自体は他の4気筒SUVと比較しても賞賛に値する。

実際のところ、0-100km/h加速における8.2秒のタイムはメルセデス・ベンツML250ブルーテックよりも0.8秒速い。

新しく開発されたエンジンマウントとバルクヘッド周辺の防音も印象的だ。アクセルを踏み込んだ時のわずかに聞こえる機械的な音と、高回転時のマイルドな音が主に耳に届く程度の音であり、X5よりも小さいBMWのモデルと比べても静かだ。頭のなかでは ”このクルマはディーゼルなんだ” と分かってはいても、キャビンで音を聞く限りは、そう思わないはずだ。

当然絶対的なパワーは6気筒や8気筒の兄弟モデルに劣るものの、コマンド・ポジションに恩恵を受けるコーナリングの見晴らしの良さや、しっかりとした重さがありながらも路面状況をリニアに伝える機械式電子ステアリング、サスペンションの味付けが見事に調和していて乗り味はとても魅力的だ。

今回われわれがテストした車両にはエア・スプリングがオプションとして選択されていたが標準モデルには金属製のスプリングと可変ダンパーが組み合わされる。コンフォート・モードとスポーツ・モードを任意で選択可能で、テスト車はコンフォート・モードでも固有の弾みがあった。しかしながら、充分なサスペンション・ストロークと素晴らしいリバウンド制御は不正な凹凸を、ものの見事に消し去ってくれた。

気になる消費率に関しては公表値には届かなかったものの、17km/ℓという結果はこの手のサイズの高級SUVとしては大健闘といっても良いだろう。ラグジュアリーSUVを購入する人たちにとって、このX5 xDrive25dは候補者リストに並ぶ説得力をもつことは間違いない。

■「買い」か?

この車よりも運動神経が良いものは少なからずある。ただし品質と効率を保ちながら、日常に考えうる使用用途をこれほどまでにカバーする車はそう他にない。

ドライビングに酔いしれることが出来るかと問われれば、残念ながらイエスとは言えないものの、走行中はリラックスできハンドリングにも満足に値する魅力がある。快適性や、積載能力、質、多用途に対応するといった点においてはより高価なxDrive30dにも引けを取らない。もっともその際リア・エンブレムを外してしまえばxDrive25dでもなんら問題ない。

(グレッグ・ケーブル)

BMW X5 xDrive 25d

価格 £45,245(670万円)
最高速度 209km/h
0-100km/h加速 8.2秒
燃費 20.4km/ℓ
CO2排出量 156g/km
乾燥重量 2040kg
エンジン 直列4気筒1995ccターボ・ディーゼル
最高出力 218ps/4400rpm
最大トルク 45.9kg-m/1500rpm
ギアボックス 8速オートマティック

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