トヨタ・ノア&ヴォクシー新型へ  どちらが売れていた? 歴史を振り返る

公開 : 2022.01.13 19:05  更新 : 2022.01.20 15:16

初代から受け継がれる個性

そして初代。

ノアヴォクシーの初代モデルは2001年11月に誕生している(タウンエース・ノアはそれ以前に存在した)。

トヨタ・ノア(初代)
トヨタ・ノア(初代)    トヨタ

このときの2台の違いは、ノアは「堂々とした存在感の中に親しみやすさを追求」、ヴォクシーは「鋭く、迫力のある引き締まったデザインで若々しく」というものであった。

ノアが「堂々」で、ヴォクシーが「鋭い」というのは、最新モデルにも引き継がれた2台のキャラクターだ。

また初代モデルのデザインは、大きなヘッドライトとはっきりとしたグリルのノア。

それに対してヴォクシーは、ライト部とウインカーを上下に分け、小さなグリルとしていた。このデザインも最新モデルに通じるものがある。

つまりは、2台のキャラクターとデザインの方向性は、この初代からすでに決定づけられていたことになる。

しかし、売れ行きは、2代目や3代目とは異なる。

初代ではノアの方がたくさん売れていたのだ。

2002年の通年では、ノアは約9万7000台の販売に対して、ヴォクシーは約7万8000台。

2万台近い差があったのだ。さらに翌2003年は、さらに差が広がり、ノアが3万台ほど多く売れていた。

初代のころは、「堂々とした」ノアの方が人気は高かったのだ。

ところが、2代目以降は立場が逆転。

つねに独創的なデザインを採用したヴォクシーの方が売れるようになっているのだ。

そういう意味では、今回の新型モデルも売れるのは、独創のヴォクシーということなのか。1か月後には、初期受注の数字が発表されるはず。数字に注目したい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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