最新で最後のエンジン・ロータス エミーラ・プロトタイプへ試乗 3.5L V6は継続 前編

公開 : 2022.03.12 08:25

遥かに実用的で製造品質も高い

強く期待させる発言だったが、ロータスとしては、というエクスキューズが付くのではと筆者は疑ったことも確かだ。だが、718ケイマンが属するカテゴリーの水準を、不満なく達成できていると思う。

まだプロトタイプながら、エミーラは遥かに実用的で使い勝手が良さそうだし、製造品質も高い。サイドシルはコンパクトで、乗り降りしやすく、ドライビングポジションも快適。フロントフェンダーの頂点が視界に入る前方の景色は、従来どおりだが。

ロータス・エミーラ・プロトタイプ
ロータス・エミーラ・プロトタイプ

内装トリムも、過去のロータスにはなかったほど豪華。あちこちへステッチが施されている。ステアリングホイールはアルカンターラ巻きで、スポーク部分にはコントロールパネルが内蔵されている。

ステアリングコラムは、同じグループにあるボルボ由来のようだ。だが、専用グラフィックが描かれるモニター式メーターパネルは、独自のアイテムのように見える。

エアコンの操作系には、実際に押せるハードボタンが残された。送風位置を変えるボタンに印された、ヘルメットをかぶったアイコンが可愛い。

今回、筆者がヘセルのテストコースで運転を許されたのは、45分。エミーラは、エヴォーラより大人なクルマに感じられた。同時に冒頭で触れたとおり、動的能力の部分では馴染みのある部分も多かった。扱いやすさも受け継がれている。

もちろん、スーパーチャージド・エンジンはキャリーオーバーだから、明らかに印象は近似している。メルセデスAMG由来の4気筒ターボが搭載されるエミーラも登場予定だが、トヨタ製の3.5L V6ユニットは、以前からロータスの心臓になってきた。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • マイク・ダフ

    Mike Duff

    英国編集部ライター
  • 中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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