日産エクストレイル 新型はまだ? 決算報告で高まった「2022年度発売」の可能性

公開 : 2022.05.15 05:45

「モデルの長寿化」一気に解消

2021年度の販売実績で、日産は日本で「ホームマーケットの再強化」に位置付け、「ノート」と「ノート・オーラ」がセグメントシェアで前期比14%と伸びた。

さらに、ノート・オーラが販売好調であることもあり、台当たり売上高も38%と大きく伸びた。

販売が好調のノート・オーラ
販売が好調のノート・オーラ

また、「アリア」が先行予約で6800台受注し、2022年4月30日時点で納車台数は1500台に達した。

これらにより、これまで「車齢が長い」といわれてきた日産車の平均車齢は5年強から一気に3.3年まで短くなった。

こうした好調な2021年度実績を受けて、2022年度の見通しではグローバルで販売台数400万台としている。

ただし、コロナ禍、半導体不足、原材料高など先行き不透明感が増しており「かなり厳しくなると予測している」(内田誠CEO)という見解だ。

仕向け別で見ると、グローバルでは2021年度比3.2%増で、中国が上海ロックダウンの影響などでプラスマイナス0%(138万台)、ローグ好調の北米でも1.4%(120万台)、ロシア・ウクライナ情勢への長期的な懸念が高まる欧州では5.9%減(32万台)としている一方で、日本は19.2%増(51万台)と大きな伸びを見込んでいるのだ。

こうした日本市場での大幅増について「電動車が主体」という説明をした。

さらには……。

エクストレイルのFMCはもうすぐ?

「電動車には、アリア、ノート、ノート・オーラ、軽EVが含まれる」(アシュワニ・グプタCOO)と補足した。

とはいえ、ノート、ノート・オーラはすでに好調であり今後の伸びしろにも限りがあるはず。

日産ローグ
日産ローグ

また、アリアや軽EVの販売台数もEV普及の現状を鑑みれば限定的といわざるを得ない。

そうなると、日産がいう「電動車」に、1.5L eパワー搭載の日本仕様エクストレイルが含まれている可能性も否定はできないはずだ。

さらにいえば、ほかのeパワー搭載モデルについても2022年度中に国内販売が始める可能性も十分に考えられるだろう。

日産が以前オンラインでおこなった、ノート、ノート・オーラによる第2世代eパワー説明会では、国内市場を含めて発電機として使うエンジン排気量を上げ(のちに明らかになった1.5Lに該当)、日本市場向けにできるだけ早期に導入したいという意向を示した。

このように、2021年度決算発表や、業界内でのさまざまな情報を総合的に見てみると、2022年度中に日本仕様エクストレイルが正式発表される可能性は十分あると考えるのが妥当であろう。

日本でのエクストレイルは2000年に初代、2007年に2代目、そして現行の3代目の登場は2013年であり、2022年度中に4代目発表となれば、実に9年ぶりのフルモデルチェンジとなる。

果たして、どうなる?

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?

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